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■E型肝炎、豚肉の生食禁止で減らず 日赤が北海道で調査 [健康ダイジェスト]

 E型肝炎ウイルスの感染予防のため、国が食品衛生法に基づいて2015年6月12日に生食用の豚肉の販売や提供を禁止した後も、感染した人の割合が減っていないことが日赤の北海道での調査でわかりました。感染者は今年も全国的に増加しており、さらなる拡大防止策が求められそうです。
 北海道はE型肝炎ウイルス感染者が多いとされ、日赤が献血時に常に検査しています。日赤北海道ブロック血液センターによると、禁止前の2014年8月~2015年6月の献血者でウイルス感染を示す陽性は72人で、割合は0・029%でした。
 一方、禁止後の2015年7月~2016年3月は陽性が86人で、割合が0・044%と大きく変わりませんでした。陽性者の多くは、禁止後に新たに感染したとみられます。禁止後に豚の生レバーを食べた人もいたといいます。
 国立感染症研究所によると、E型肝炎の感染源として判明しているものは豚肉が最も多いものの、感染者の半数以上は感染源が不明となっています。
 調査を担当した日赤北海道ブロック血液センターの坂田秀勝さんは、「生食禁止の効果を正確に判定するにはより長い期間のデータが必要だ」と指摘した上で、「食肉の十分な加熱を徹底するほか、それ以外の感染経路がないかの解明も求められる」と話しています。
 E型肝炎巡っては、輸血で感染し慢性肝炎になった例が判明したほか、東京都内の献血の陽性率が北海道を上回ることも明らかになっています。
 E型肝炎は、E型肝炎ウイルスによって起こる肝炎。感染から急性肝炎の発症までの潜伏期間は平均で約6週間で、発熱や腹痛、嘔吐のほか、黄疸が出ることもあります。安静にしていれば多くは自然に回復するものの、重症化したり死亡することもあります。高齢者や妊婦は、重症化する危険性が高いとされます。
 肝がんなどにつながる慢性肝炎にはならないと考えられていましたが、輸血で感染した患者が慢性肝炎となった例が確認されました。主な感染源は豚肉、鹿肉、猪肉の生食などの飲食で、今年の全国の感染者は300人に迫り過去最高となっています。

 2016年10月4日(火)

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