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■用語 皮膚線維腫 [用語(ひ)]

[iモード]腕や足にできる直径1センチほどの黒褐色の硬い腫瘍
 皮膚線維腫(せんいしゅ)とは、主に四肢の皮膚にできる腫瘍(しゅよう)の一種。
 色は黒褐色で、大きさが直径1センチほどの硬いしこりで、ちょうどボタンを皮膚に挿入したような外観を見せます。皮膚表面から半球性にやや隆起していることもあります。単独で一個できる場合がほとんどですが、多発して複数個できる場合もあります。
 虫に刺された傷、転んだりぶつけたりしてできた傷、女性が無駄毛の処理をする際にカミソリでつけた傷などに反応して、小さな傷の真皮から皮下の脂肪組織に至る範囲に、マクロファージが増殖した組織球や、結合組織要素である線維芽細胞、膠原(こうげん)線維からなる結節が生じ、皮膚の表面に黒褐色の色素沈着を示します。
 良性腫瘍のため害はなく、自覚症状もほとんどありません。時に押すと痛みを感じたり、軽いかゆみを感じたりする程度です。やや隆起していると、たまに衣類などとこすれて出血することもあります。
 脚にできやすく、また女性に多くみられます。時に巨大型のものが、下腿(かたい)にみられることもあります。
 一般的には、一定の大きさに発育すると変化を示さず、その発育も緩やかになります。放置してもなくなることはありません。
 良性で悪性化することはないため、特に治療の必要はありませんが、皮膚線維腫ができていることが気になったり、大きくなってきた時は、皮膚科、皮膚泌尿器科を受診することが勧められます。
[iモード]皮膚線維腫の検査と診断と治療
 皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、視診で直径1センチほどの黒褐色の硬いしこりが認められます。硬いしこりの範囲を正確に確認するためには、MRI(磁気共鳴画像撮影)検査を行います。さらに、局部麻酔をして組織の一部を採取し、病理検査を行うことで悪性腫瘍などが否定されると、皮膚線維腫と確定します。
 鑑別を必要とする疾患としては、青色母斑(せいしょくぼはん)、ほくろ、隆起性皮膚線維肉腫、黄色腫などが挙げられます。また、悪性黒色腫も重要で、特に発育が早かったり、黒色調が濃厚であれば、鑑別が必要です。
 皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、悪性化することはないため、処置をせずに経過をみる場合もあります。治療をする場合は、真皮の全層欠損を生じるレーザー治療が不適当なため、局所麻酔をした後にメスを用いて、皮膚の緊張が少ない方向に腫瘍を紡錘形に切り取り、表皮を縫い合わせる手術を行うことになります。
 手術後しばらくは、出血する場合があるのでガーゼを当ててテープで固定し、感染症を防ぐために抗菌薬(抗生物質)を処方することや、痛みを感じた時のために痛み止めを処方することもあります。約一週間後に抜糸を行います。

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