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■65歳以上の男性の半数、女性の25%が飲みすぎ 厚労省研究班が適正量を呼び掛け [健康ダイジェスト]

 酒を飲む65歳以上の男性の半数、女性の4分の1は、健康を保つための「節度ある適度な飲酒(適正量)」の目安とされる「1日当たり日本酒1合」以上のアルコールを摂取していることが、厚生労働省研究班(代表・田宮菜奈子筑波大教授)の分析で1日、明らかになりました。
 このうち適正量の3倍を日常的に飲む「多量飲酒」は、65歳以上の男性の約5%に達しており、適正量が十分に知られていないことが浮き彫りになった。
 退職や配偶者の死などが飲酒の切っ掛けになる例もあるとされ、太刀川弘和筑波大准教授(精神医学)は「高齢者の飲酒をいけないとはいえないが、くれぐれも飲みすぎに注意してほしい」と呼び掛けています。
 健康づくりの目標を定めた厚労省の「健康日本21」は、成人の適度な飲酒量として、1日のアルコール量を20グラム程度(日本酒1合、ビール500ミリリットル缶1本程度)と設定し、一般に少量の飲酒で顔が赤くなる人や高齢者、女性は飲酒量を減らすべきだとしています。高齢者に明確な基準はありませんが、飲みすぎると健康や人間関係への悪影響が出やすいとされます。
 実態を明らかにするため、研究班の翠川晴彦医師(有朋会栗田病院)らは、厚労省による2014年度の国民生活基礎調査のデータを解析し、全国の約15万人の高齢者の飲酒量などを調べました。
 月1日以上飲酒する高齢者は約4万8000人で、男性の56・4%、女性の24・9%が適正量以上を飲んでいました。
 このうち「節酒」を意識していると答えた人をみると、1日の飲酒量は1~3合が42%、3合以上が2%と、適正量が十分に理解されていませんでした。
 また、「認知症」の人では、7分の1は飲酒の習慣があり、1日の飲酒量1~3合が29%、3合以上が5%でした。「高血圧」「脳卒中」「狭心症」「心筋梗塞(こうそく)」の人では、3分の1が酒を飲み、1~3合が46%、3合以上が4%を占めるなど、病気があっても飲酒し続ける傾向がありました。
 厚労省の国民生活基礎調査によると、男性の飲酒率は40~60歳代で60%を超え、70歳代は55・5%、80歳代以上は39・9%と低くなっています。近年、定年退職後に飲酒習慣が悪化する「定年後アルコール依存症」など高齢者の飲酒問題が注目されています。

 2017年10月3日(火)

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