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■ユズ種子油にメタボリック症候群の抑制効果 高知大と馬路村農協がマウス実験で確認 [健康ダイジェスト]

 ユズの効用を共同研究している高知大学医学部の溝渕俊二教授と高知県安芸郡馬路(うまじ)村の馬路村農業協同組合(東谷望史組合長)は14日、非加熱のユズ種子油にメタボリック症候群を抑えるホルモン「アディポネクチン」の分泌を促す作用があることをマウス実験で確認したと発表しました。
 アディポネクチンは「長寿ホルモン」とも呼ばれ、人での有効性を来年度検証し活用策を探ります。
 溝渕教授と馬路村農協は2009年から、共同でユズ種子油の効用を研究。マウス実験でアトピー性皮膚炎の症状を抑制する効果があることなどを確認しています。
 溝渕教授によると、マウス14匹にユズ種子油1日100マイクロリットルを経口投与した実験では、28日後に血中のアディポネクチン濃度が平均で1・8倍程度に増えました。アディポネクチンは糖尿病や脂質異常症、動脈硬化などを改善するとされ、元気な高齢者の血中に多いという研究報告もあります。
 今回の成果を基に来年度、ユズ種子油を経口摂取することで人にもメタボ抑制効果があるかを、100人ほどを対象に検証するといいます。
 また、精製したユズ種子油を老人性乾皮症患者25人の患部に塗ると、大半に症状改善がみられ、被験者は少ないものの、アトピー性皮膚炎が緩和された患者がいたことも明らかにしました。今後、本格的な研究を進めるといいます。
 アディポネクチンの人での治験などは本年度、高知県の「産学官連携産業創出研究推進事業」に採択されました。事業は委託契約で、高知大と馬路村農協、非加熱ユズ種子油の効率的な製造方法を開発する高知工科大学が対象。三者は2019年度末まで研究する計画で、委託料は最大計約4400万円。
 馬路村農協は現在、非加熱ユズ種子油をゼラチンカプセル化した商品を、効能を示さずに販売しています。将来的には機能性表示食品の認可を目指します。
 東谷組合長は、「安全で健康に役立つ取り組みを続けたい」とし、溝渕教授は「ユズ種子にいろんな機能があると驚いている。種子以外の研究も進めたい」と話しています。

 2017年11月15日(水)

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