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■無痛分娩、重大事故につながりかねない事例126件 産婦人科医会が調査 [健康ダイジェスト]

 麻酔を使って陣痛を和らげる無痛分娩(ぶんべん)を行った際に、妊婦が大量に出血するなどの重大な事故につながりかねない事例が昨年、全国の56の医療機関で126件起きたことが厚生労働省の研究班で報告され、研究班では無痛分娩特有のリスクについてさらに分析することにしています。
 無痛分娩は出産の際に、主に脊髄(せきずい)の外側にある硬膜外腔(がいくう)に麻酔薬を注入する「硬膜外麻酔」という方法で、陣痛を和らげます。疲労が少なく産後の回復が早いとされる一方、麻酔の副作用で重い合併症が起こるケースがまれにあり、妊婦が死亡するなどの重大な事故が起きたことから、厚労省の研究班が対策を協議しています。
 22日の会合では、日本産婦人科医会の調査結果が報告され、無痛分娩を実施していると回答した455の医療機関のうち、2016年1年間に重大な事故につながりかねない事例は56の施設で合わせて126件起きたことがわかりました。
 このうち、妊婦が大量に出血したりショック状態になったりしたことがあるとの回答が29施設と最も多く、新生児を母体から引き出す措置を行う際に母親がけがをしたとの回答が20施設、新生児がけがをしたとの回答が10施設ありました。
 研究班によりますと、この中には通常の出産でも起こることが含まれているため、さらに追加の調査を行って無痛分娩特有のリスクを分析することにしています。
 また、調査の中で、規模の小さい診療所では、無痛分娩の麻酔薬を助産師が注入している施設がおよそ3割あることもわかり、研究班の委員からは「麻酔の注入は原則として医師が実施すべきだ」などの意見が出されていました。
 研究班の代表の海野信也北里大学病院長は、「安全に無痛分娩を行う際の条件を今年度中にまとめたい」と話しています。

 2017年11月22日(水)




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