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■インフルエンザ患者の異常行動404件 厚労省が窓や玄関の施錠呼び掛け [健康ダイジェスト]

 厚生労働省は27日、子供がインフルエンザにかかると、治療薬の種類や服用の有無にかかわらず突然、走り出してマンションから転落するなどの異常行動を起こす恐れがあるとして、保護者に対して窓や玄関の施錠を徹底するなどの注意点をまとめ、全国の自治体に通知しました。
 厚労省によりますと、インフルエンザの患者が突然、走り出したり暴れたりする異常行動は、昨シーズン54件報告され、2009年以降のおよそ8年間では少なくとも404件に上っています。中でも未成年者の異常行動が目立ち、317件と全体の78%を占めています。
 また死亡した人は、今年2月に東京都品川区で治療薬「リレンザ」を服用後にマンションの4階から転落した男子中学生など、8年間で合わせて8人に上っています。
 異常行動を巡っては、治療薬「タミフル」を服用した子供の事故が続発したため、厚労省は2007年以降、10歳代への投与を原則中止とし、インフルエンザを発症した小児や未成年者は2日間1人にしないよう注意を促してきました。10歳代の患者への昨シーズンの治療薬の処方数は、いずれも推計で「イナビル」138万人、「リレンザ」72万人、「タミフル」10万人、「ラピアクタ」3万人。
 今回の通知は、治療薬の種類に関係なく、また治療薬の服用の有無にかかわらず異常行動がみられ、死亡例の報告も続くため、患者の事故を防ぐための具体的な注意点をまとめました。その中で、マンションやアパートの場合は窓や玄関を施錠し、ベランダに面していない部屋で寝かせる、窓に格子のある部屋で寝かせるよう呼び掛けています。また、一戸建て住宅の場合、できるだけ1階の部屋で療養してほしいと呼び掛けています。
 インフルエンザに詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、「患者が窓から飛び出すなどの異常行動は、発熱して24時間から48時間以内に出ることが多い。特に10歳前後の男の子に多く出るという特徴はあるが、誰にでも起きる可能性はある。治療薬を服用したら危なくて、使わなければ大丈夫ということではないので、家族の中でインフルエンザにかかった人が出た場合は、窓の鍵をかけるなど事故を防ぐ対策を必ず取ってほしい」と話しています。
 今シーズンは、インフルエンザワクチンの製造開始が例年よりも遅れ、一部の医療機関からは「必要な数のワクチンが届いていない」という声が上がっています。
 厚労省によりますと、インフルエンザワクチンの製造量は当初、昨シーズンの使用量を100万本余り下回る恐れがありましたが、その後、各メーカーが製造量を増やし、昨シーズンとほぼ同じ量を供給できる見通しがたったということです。
 ただ、一部の地域では、希望者にインフルエンザワクチンが行き届くまでに時間がかかる恐れもあり、厚生労働省は多くの人が早めにワクチンを接種できるよう、13歳以上の人は原則、1回だけの接種にしてほしいと呼び掛けています。

 2017年11月28日(火)




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