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■血液製剤の輸血で大腸菌に感染か 急性白血病の治療中の女児死亡 [健康ダイジェスト]

 急性白血病の治療で血液製剤の輸血を受けた10歳未満の女児が大腸菌に感染し、その後死亡したことがわかり、日本赤十字社は、血液製剤に大腸菌が混入し感染した可能性が高いとみて、医療機関に注意を呼び掛けることにしています。
 厚生労働省によりますと、白血病の治療で血液製剤の1つ「血小板濃厚液」の輸血を受けた10歳未満の女児が危篤状態に陥り、輸血から約1カ月後に敗血症性ショックによる多臓器不全で死亡しました。
 その後の検査で、女児と血液と保存されていた血液製剤から同一の遺伝子型の大腸菌が検出され、製造元の日本赤十字社は、血液製剤に大腸菌が混入していて女児が感染した可能性が高いとみて29日、厚労省に報告しました。
 厚労省によると、女児は急性骨髄性白血病の治療で骨髄移植を受け、約1カ月後の今年8月に血小板濃厚液20 ミリリットルの輸血を受けました。その直後、女児に悪寒などの症状が現れたため、いったん輸血を中断。再開後も嘔吐(おうと)や下痢の症状が出て、輸血を中止しました。数日後にはショック状態となり、約1カ月後に敗血症性ショックによる多臓器不全で死亡しました。
 血小板濃厚液は、血液成分から白血球の大部分を除去した血液製剤で、黄色ないし黄褐色の液体。血小板減少を伴う疾患の治療に使われます。
 日本赤十字社は、女児に輸血したものと同じ血液の提供者から作った血液製剤をすべて回収し、女児以外には使用例はなかったということです。また、女児が死亡したのは、大腸菌に感染したことが原因だったかどうかはわかっていないということです。女児の年齢や輸血を受けた日時、それに場所は明らかにされていません。
 2007~2016年の10年間で血小板濃厚液での細菌感染は10例報告されていますが、死亡例はありませんでした。過去20年間で、大腸菌に感染したケースもほかに1例しかないといいます。
 日本赤十字社は、「問診を徹底し、細菌感染の可能性がある人から採血しない」「凝固物などが発生し、外観が変化している製剤は輸血しない」などの対策をまとめるとともに、医療関係者に「感染症が広がるリスクは完全には排除できない。症状が現れた場合は投与を中止し、適切な処置を行うこと」と改めてリスクを周知し、注意を呼び掛けることにしています。

 2017年11月30日(木)




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