■用語 尿道上裂 [用語(に)]
生まれ付きのもので、外尿道口が陰茎の背面に開口する尿道奇形
尿道上裂(じょうれつ)とは、先天的な奇形である膀胱外反症のうちの軽症に相当し、外尿道口が陰茎の背面(上面)に開口する状態。
男児の尿道上裂は、外尿道口が亀頭または陰茎幹部の背面もしくは陰茎恥骨移行部に開口している状態のことをいいます。女児の尿道上裂は、外尿道口が陰核と陰唇の間または腹部に開口している状態のことをいいます。
外尿道口がどの程度、通常の位置から外れているかにより、近位型上裂と遠位型上裂とに分類されます。
近位型上裂は男児では陰茎恥骨型、女児では完全型であり、これらは尿道括約筋の欠損により尿失禁を伴います。近位型上裂は遠位型上裂よりも多く、全体の4分の3を占めるといわれています。
遠位型上裂は女児にはまれな状態で、男児では陰茎型と亀頭型とに分類されます。遠位型上裂では、尿失禁のほかにも、頻尿が多発していることが知られています。そのほかの症状としては、膀胱(ぼうこう)尿管逆流症がほとんどの場合に認められ、尿路感染症が起こりやすくなります。
尿道上裂の原因は、先天性の奇形であり、はっきりとはわかっていません。
尿道の先天性の奇形は、男児においては通常、陰茎の解剖学的異常を伴いますが、女児においては、ほかの外性器異常は伴わないことが多いとされています。尿道上裂により引き起こされる機能障害や症状のほとんどは、その形態の異常により引き起こされています。
尿失禁が引き起こされるのは、奇形により膀胱粘膜が体の表面に出ていることが原因とされ、軽度の膀胱外反症と見なされます。
頻尿が多発するのは膀胱の容量が小さいためであり、膀胱尿道逆流症が起こるのは腎臓(じんぞう)から膀胱につながっている尿管口が片側に偏って位置するために起こります。尿路感染症が起こりやすくなる原因は、外尿道口の位置の奇形により粘膜が表面にさらされていることや、膀胱に尿が一杯になった時や排尿する時に尿の尿管、腎盂(じんう)への逆流が起こることによって引き起こされます。
男児では出生時に明らかに外陰部の異常が認められ、放置することで尿失禁や尿路感染症などのさまざまな問題が生じるため、小児泌尿器科医もしくは小児外科医に早期に相談すべきです。
尿道上裂の検査と診断と治療
小児泌尿器科、小児外科の医師による診断では、出生時に外陰部の状態により確定しますが、膀胱尿管逆流症の合併が多いため、膀胱尿道造影などを行います。
膀胱尿道造影は、新生児、乳幼児の場合には麻酔をかけて行います。膀胱に過度の圧をかけないようにして造影剤を膀胱内に注入し、膀胱充満時のX線(レントゲン)撮影を行います。膀胱尿管逆流は排尿時に最も生じやすいため、可能であれば、排尿時に息む際に排尿時膀胱尿道造影を行い、造影剤が尿管および腎盂に逆流しないかどうかを検査します。
小児泌尿器科、小児外科の医師による治療では、奇形部分の外科的形成術を行います。症状が軽い場合でも、見た目上の問題や、尿路感染症の予防のために手術を行うことが多くなっています。
遠位型上裂の場合と近位型上裂の場合とで手術の内容が異なってきており、遠位型上裂の手術では、陰茎背面の外尿道口から亀頭部の先端まで、新尿道を形成するのに必要な皮膚を管状に縫い合わせ、左右の陰茎海綿体の間を割って陰茎腹側に埋め、分割した両側の海綿体を縫い合わせた上で背側の皮膚を縫い合わせます。
近位型上裂の場合は陰茎の外科的再建だけでは、膀胱尿管逆流症の合併が非常に多く、失禁が残存する可能性があるため、両側の尿管口を上方に移動させるようにして膀胱尿管逆流術を行い、同時に膀胱頸部(けいぶ)を縫い縮める形成術を行います。
尿道上裂(じょうれつ)とは、先天的な奇形である膀胱外反症のうちの軽症に相当し、外尿道口が陰茎の背面(上面)に開口する状態。
男児の尿道上裂は、外尿道口が亀頭または陰茎幹部の背面もしくは陰茎恥骨移行部に開口している状態のことをいいます。女児の尿道上裂は、外尿道口が陰核と陰唇の間または腹部に開口している状態のことをいいます。
外尿道口がどの程度、通常の位置から外れているかにより、近位型上裂と遠位型上裂とに分類されます。
近位型上裂は男児では陰茎恥骨型、女児では完全型であり、これらは尿道括約筋の欠損により尿失禁を伴います。近位型上裂は遠位型上裂よりも多く、全体の4分の3を占めるといわれています。
遠位型上裂は女児にはまれな状態で、男児では陰茎型と亀頭型とに分類されます。遠位型上裂では、尿失禁のほかにも、頻尿が多発していることが知られています。そのほかの症状としては、膀胱(ぼうこう)尿管逆流症がほとんどの場合に認められ、尿路感染症が起こりやすくなります。
尿道上裂の原因は、先天性の奇形であり、はっきりとはわかっていません。
尿道の先天性の奇形は、男児においては通常、陰茎の解剖学的異常を伴いますが、女児においては、ほかの外性器異常は伴わないことが多いとされています。尿道上裂により引き起こされる機能障害や症状のほとんどは、その形態の異常により引き起こされています。
尿失禁が引き起こされるのは、奇形により膀胱粘膜が体の表面に出ていることが原因とされ、軽度の膀胱外反症と見なされます。
頻尿が多発するのは膀胱の容量が小さいためであり、膀胱尿道逆流症が起こるのは腎臓(じんぞう)から膀胱につながっている尿管口が片側に偏って位置するために起こります。尿路感染症が起こりやすくなる原因は、外尿道口の位置の奇形により粘膜が表面にさらされていることや、膀胱に尿が一杯になった時や排尿する時に尿の尿管、腎盂(じんう)への逆流が起こることによって引き起こされます。
男児では出生時に明らかに外陰部の異常が認められ、放置することで尿失禁や尿路感染症などのさまざまな問題が生じるため、小児泌尿器科医もしくは小児外科医に早期に相談すべきです。
尿道上裂の検査と診断と治療
小児泌尿器科、小児外科の医師による診断では、出生時に外陰部の状態により確定しますが、膀胱尿管逆流症の合併が多いため、膀胱尿道造影などを行います。
膀胱尿道造影は、新生児、乳幼児の場合には麻酔をかけて行います。膀胱に過度の圧をかけないようにして造影剤を膀胱内に注入し、膀胱充満時のX線(レントゲン)撮影を行います。膀胱尿管逆流は排尿時に最も生じやすいため、可能であれば、排尿時に息む際に排尿時膀胱尿道造影を行い、造影剤が尿管および腎盂に逆流しないかどうかを検査します。
小児泌尿器科、小児外科の医師による治療では、奇形部分の外科的形成術を行います。症状が軽い場合でも、見た目上の問題や、尿路感染症の予防のために手術を行うことが多くなっています。
遠位型上裂の場合と近位型上裂の場合とで手術の内容が異なってきており、遠位型上裂の手術では、陰茎背面の外尿道口から亀頭部の先端まで、新尿道を形成するのに必要な皮膚を管状に縫い合わせ、左右の陰茎海綿体の間を割って陰茎腹側に埋め、分割した両側の海綿体を縫い合わせた上で背側の皮膚を縫い合わせます。
近位型上裂の場合は陰茎の外科的再建だけでは、膀胱尿管逆流症の合併が非常に多く、失禁が残存する可能性があるため、両側の尿管口を上方に移動させるようにして膀胱尿管逆流術を行い、同時に膀胱頸部(けいぶ)を縫い縮める形成術を行います。
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