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■脂肪幹細胞で欠損した骨を治療 澁谷工業と金沢大が共同研究 [健康ダイジェスト]

 澁谷(しぶや)工業(金沢市)は、脂肪の幹細胞を使って骨の細胞を作り、骨の欠損治療に役立てるため、金沢大学と共同研究に乗り出しました。
 事故や加齢などで欠けた骨を人工骨で補うのではなく、生体に由来する脂肪幹細胞を活用することで治療後の人体への影響を抑えます。来年夏ごろの動物実験を経て、将来的に、人の整形外科や歯科分野での導入を目指します。
  澁谷工業によると、骨の欠損治療は一般的に、人工骨や凍結保存された他人の骨を移植する方法で行われていますが、骨の強度がもろかったり、アレルギーや感染症を引き起こしたりする課題が指摘されています。
  金沢大医薬保健研究域医学系整形外科学分野の土屋弘行教授らは、脂肪の幹細胞を基に平面状の骨の細胞シートを作製しています。ただ、治療に活用するには、立体的な3次元構造を持つ骨の作製が求められていました。澁谷工業は、再生医療用のバイオ3Dプリンターなど、無菌環境下で細胞の塊を培養して立体的な体内組織を作製する技術を持っています。
 土屋教授の基礎研究と澁谷工業の製造技術を組み合わせれば、3次元構造を持つ骨の作製などができると判断し、11月に双方が共同研究に合意し、契約を締結しました。すでに実施した検討実験では、脂肪の幹細胞から、新しい骨をつくる働きを持つ「骨芽(こつが)細胞」の塊の作製に成功したといいます。
  共同研究では、実験室レベルの微細な骨の細胞シートに澁谷工業の製造技術を活用し、多様な骨芽細胞の塊をつくる手順を確立する方針です。骨の欠損部分に粒状の骨の細胞を重ね、埋めるように補修する案も描いています。

 2017年12月10日(日)

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