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■抗がん剤治療に伴う脱毛、抗酸化物質配合のジェルで抑制 大分大とアデランス [健康ダイジェスト]

 大分大学と総合毛髪企業のアデランス(東京都新宿区)は14日、抗がん剤治療に伴う脱毛を抑えるため共同で実施してきた臨床研究の結果を発表しました。抗酸化物質を配合したジェルを使用し、乳がん患者に脱毛抑制効果を確認できたといいます。
 大分大の北野正剛学長は、「化学療法を受けたがん患者にとって、日々の生活にかかわる外見は大変重要なファクターだ。今も脱毛は患者にとって苦痛のままであり、少しでも早く止めたい」と話しました。
 研究を主導した大分大医学部の猪股雅史教授によると、抗酸化・抗炎症作用を持つ「新規αリポ酸誘導体」を活用しました。抗がん剤投与の副作用で現れる毛根部分の炎症を抑える効果があり、脱毛抑制と発毛促進の両方を期待できるといいます。
 共同研究は2013年から進めており、2014年7月から2015年5月にかけて、20~80歳の女性患者100人を対象に臨床試験を実施しました。抗がん剤治療と併せて毎日、頭皮とまゆ毛にジェルを塗り続けたといいます。
 女性患者がジェルを塗った期間は、12週間と24週間の2パターン。抗がん剤をやめてから3カ月が経過した時点で、頭皮部分の50%以上が脱毛している人の割合を調べた結果は、いずれのパターンも2割以下で、何もしない場合は8割になったといいます。
 日本臨床毛髪学会常任理事で、今回の研究の橋渡しをした「別府ガーデンヒルクリニックくらた医院」(別府市)の倉田荘太郎院長は、「男性型脱毛でも炎症が起こっていることがわかっている。ほかの脱毛にも効果が得られる可能性がある」との見方を示しました。
 アデランスは同日、大分大と契約を締結し、抗酸化物質を配合したジェル製品の製造・販売権を取得。来年早々にも、頭皮ケア用の化粧品として製造・販売する方針を明らかにしました。女性患者を始め、髪の悩みを抱える消費者への浸透を目指します。
 当面、国内の医療機関に設けているアデランスのヘアサロンで販売します。通販サイトも含めたほかのルートでの販売も、検討していくといいます。

 2017年12月18日(月)

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