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■がん診断に役立つ微小物質をわずかな尿から検出 名古屋大が技術を開発 [健康ダイジェスト]

 名古屋大学の馬場嘉信教授と安井隆雄助教らは、がんなどの診断に役立つ「マイクロRNA(リボ核酸)」と呼ぶ微小物質をわずかな尿から取り出す技術を開発しました。
 1ミリリットの尿から、1000種類のマイクロRNAを検出できました。中には、肺や膵臓(すいぞう)など5種類のがんを見分けられるマイクロRNAもありました。健康診断で採取し余った尿を使って、さまざまな病気を早期発見するのに役立つといいます。
 国立がん研究センターなどとの共同研究の成果で、10年後の実用化を目指します。
 マイクロRNAは、がんや正常な細胞から分泌され、細胞の種類によって特有のものが分泌されます。約2000種類が見付かっており、がんや心臓病、認知症などの診断に生かす研究が活発です。血液から検出する技術が進む一方、尿からは200種類ほどしか見分けられていませんでした。
 研究チームは、長さが2マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの酸化亜鉛でできた微細な針金を樹脂の表面に大量に敷き詰め、尿に含まれるマイクロRNAを静電気で引き寄せて集める装置を開発ました。
 この装置を用いて、肺や膵臓、肝臓、ぼうこう、前立腺のがん患者と健康な人の尿をそれぞれ3人ずつ調べたところ、がんに特有のマイクロRNAを見付けられました。今後、ほかのがんや病気についても調べます。
 研究成果は15日付けで、アメリカの科学誌「サイエンス・アドバンシズ」(電子版)に発表されました。

 2017年12月19日(火)

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