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■漢方薬や鍼灸など東洋の伝統医療、WHOが認定へ 日本の漢方、再評価へ [健康ダイジェスト]

 漢方薬や鍼灸(しんきゅう)など日本や中国の伝統医療が、今春にも開催される世界保健機関(WHO)の総会で認定される方針であることが8日、明らかになりました。
 具体的には、国際的に統一した基準で定められた疾病分類である「国際疾病分類」(ICD)に、伝統的な東洋医学の章が追加されます。100年以上、西洋医学一辺倒だった世界の医療基準の転換点となるとともに、中国と異なり独自に発展してきた日本の伝統医療の再評価にもつながります。
 関係者によると、WHOが東洋の伝統医療に注目したのは、同機関で扱う医療の統計が西洋に偏り、伝統医学での治療に依存しているアジアなどでほとんど統計が取られていないとされる「情報格差」を埋めることが目的にあるといいます。
 ICDは1900(明治33)年に初めて国際会議で承認、日本でも同年に採用されました。約10年ごとに改訂され、現在は全22章からなりますが、日本や中国などに根差した「伝統医療」が新しい章として加わリます。病名や患者の体質を示す「証(しょう)」が、約300項目記載されるといいます。
 ICDの作成にも携わった千葉大学の並木隆雄診療教授(和漢診療学)は、「WHOに公式に認められれば、日本の伝統医療の地位向上に役立つ。科学的な調査のもと、漢方の有効性も検討でき、成果は国民に大きく還元される」と話しました。
 日本の漢方は古代中国に起源があるものの、西洋医学と融合し、中国とは運用方法や処方の作り方も異なるなど独自の発展を遂げました。鍼灸も奈良時代に漢方とともに伝えられ、「日本の医療」として進化。特に中国はボールペンの芯ほどの太い鍼(はり)を使うのに対して、日本は髪の毛ほどの細い鍼を使うところに特徴があリます。
 病気に対し狙いを絞って対処する西洋医学に対し、東洋医学では、病気は全身の体内バランスが崩れて起こるという考えを持ち、同じ症状でも患者の体質によって治療を変えます。日本では、1976年に147種の漢方エキス製剤が医療保険に適用され、漢方医学は2001年から医学教育に、2002年からは薬学教育にも導入されました。

 2018年1月10日(水)

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