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■肝炎薬「ハーボニー」の偽造品販売の疑いで夫婦を逮捕 警視庁 [健康ダイジェスト]

 C型肝炎治療薬「ハーボニー配合錠」の偽造品を販売したなどとして、警視庁は7日、いずれも住居不定の無職、加瀬芳美(49歳)と夫の敬幸(43歳)の両容疑者を医薬品医療機器法違反(模造医薬品販売など)の疑いで逮捕し、発表しました。2人は「販売したのは本物です」などと容疑を否認しているといいます。
 2人は別の薬物事件で広島県警に逮捕、起訴され同県内で勾留されていました。警視庁は2人の事件への関与が強まったとして1月26日に逮捕状を取得、7日、身柄を東京都内に移送して逮捕しました。
 警視庁生活環境課によると、逮捕容疑は2017年1月4日、東京都千代田区の医薬品卸売業者「エール薬品」(解散)に、偽造したハーボニー入りのボトル2本を1本当たり80万~100万円で販売するなどしたというもの。同社関連会社の事務所で売り渡していたといい、周辺の防犯カメラやタクシーの乗車記録などから、2人が浮上しました。
 偽造品の流通は昨年1月以降、奈良市や東京都内などで計15本が確認され、厚生労働省などの調査で、すべてが「エール薬品」が個人から購入し、卸売りしたものと判明していました。警視庁は両容疑者を含むグループが偽造品販売に関与した疑いがあるとみて、入手経緯や流通ルートの解明を進めます。
 ハーボニーはアメリカのギリアド・サイエンシズ社が製造販売するC型肝炎治療薬。国内では2015年9月に販売が始まり、薬価は1錠約5万5000円、28錠入りのボトル1本当たり約153万円。ギリアド社の市販後の調査によると、12週間の経口服用で98・7%の確率でウイルスを完全に排除できるといいます。発売から2017年末までに8万人以上に処方されました。
 厚労省などが偽造品の一部を分析したところ、中身は市販のビタミン剤や漢方薬、別のC型肝炎治療薬「ソバルディ」や本物のハーボニーでした。患者が偽造品を服用したケースはなく、奈良市で偽造品を処方された患者もすぐに真正品と交換したため、健康被害はありませんでした。
 こうした事態を受けて厚労省は昨年、偽造品の流通防止のための検討会を設置。医薬品医療機器法の施行規則などを改正し、卸売業者や薬局が医薬品を仕入れる際は販売許可証や身分証などで身元を確認することを義務化し、医薬品の製造番号や使用期限なども書面で保存することとしました。

 2018年2月12日(月)

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