SSブログ

■iPS細胞の集団から分化能力が高い細胞を分離 大阪大、京都大などが成功 [健康ダイジェスト]

 人の不均一なiPS細胞(人工多能性幹細胞)の集団から、さまざまな組織に分化する能力が高いタイプの細胞を分離し、培養する手法を開発したと、劉莉大阪大学特任准教授(前・京都大学特定准教授)らの研究チームが29日、アメリカの科学誌「ステムセル・リポーツ」(電子版)に発表しました。
 従来の技術で作製したiPS細胞は均一ではなく、異常な細胞が混ざっている可能性もあり、目的の細胞を得るのに効率が悪いという課題がありました。
 大阪大と京都大などの研究チームは、ゼラチンを材料にした超極細で繊維状のナノファイバーを使って板状の実験器具を作り、iPS細胞の集団を単一の細胞ごとに分離。この中に、平たくなる単層構造の細胞とドーム状に盛り上がる多層構造の細胞という2つのタイプがあることがわかりました。
 このうちドーム状の多層構造の細胞は、分化する能力が高いことが判明。このタイプの細胞は、ゼラチンナノファイバーの上でしか維持できず、ゼラチンナノファイバーが培養にも適しているといいます。
 劉特任准教授は、「ナノファイバーを使えば均一で高品質な細胞を再生医療現場に安定的に提供することが可能になる」としています。

 2018年6月30日(土)

nice!(5)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 5

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。