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■マイクロプラスチック、世界の水道水から検出 食塩、アメリカ産ビールからも [健康ダイジェスト]

 世界13カ国の水道水のほかヨーロッパやアジア産の食塩、アメリカ産のビールに、地球規模の汚染が問題になっている微小な「マイクロプラスチック」が広く含まれていることを、アメリカのミネソタ大学などの研究チームが2日までに突き止めました。水道水の検出率は81%と高く、ほとんどは繊維状で繊維製品由来とみられます。日本の水道水は調査していません。
 マイクロプラスチックが人間の健康に与える影響はわかっていませんが、研究チームは「日常生活で避けられない水道水の汚染が世界に広がっていることは大きな懸念材料だ」と警告しています。
 アメリカやイギリス、キューバ、インドなど14カ国で集めた水道水159サンプルを分析しました。イタリアを除く13カ国でマイクロプラスチックが見付かりました。アメリカのサンプルからは最多となる1リットル中約60個を検出。インドやレバノンのサンプルからも多数を検出しました。形状は98%が繊維状で、平均の長さは0・96ミリ。0・10ミリのものもあり、フィルターで完全に除去するのは難しいとみられます。ほかに小さな破片やフィルム状のものもありました。
 ヨーロッパ、アジア、アメリカなどの産地表示がある市販の食塩12種と、アメリカで醸造されたビール12種のすべてからもマイクロプラスチックを検出。アメリカのボトル入りの水3サンプルにも含まれていました。
 アメリカ人の標準的な消費量に基づくと、水道水と食塩、ビールから年間5800個のマイクロプラスチックを摂取する計算になります。水道水由来が全体の88%を占めました。
 汚染がどう広がったかは明確ではないものの、繊維状のものは化学繊維製の衣服からの飛散、洗濯時の乾燥での飛散などを通じて大気を汚染した可能性も指摘されています。マイクロプラスチックはプラスチックごみなどが壊れてできる直径5ミリ以下のもので、海洋汚染が問題になっています。
 研究チームのマリー・コスース博士は、「人が口にするもののマイクロプラスチック汚染が深刻化している。プラスチックに含まれたり吸着したりした有害な化学物質が人体に与える影響などを詳しく調べる必要がある」とし、使い捨てプラスチック製品の削減が重要だと指摘しました。

 2018年9月3日(月)

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