SSブログ

■イグ・ノーベル賞、日本人医師が受賞 自分自身で大腸内視鏡検査 [健康ダイジェスト]

 ノーベル賞のパロディーで、ユニークな研究に贈られる第28回「イグ・ノーベル賞」の授賞式がアメリカのハーバード大学で行われ、座った姿勢で自分で尻から内視鏡を入れ大腸の状態を調べる研究を行った長野県の医師が「医学教育賞」を受賞し、日本人の受賞は2007年から12年連続となりました。
 イグ・ノーベル賞は1991年にノーベル賞のパロディーとして、アメリカの科学誌「風変わりな研究の年報」が始めた賞で、ハーバード大学で13日、授賞式が行われました。
 このうち医学教育賞は、長野県駒ヶ根市の昭和伊南総合病院の消化器病センター長、堀内朗(あきら)医師が受賞しました。堀内医師は、座った姿勢で自分自身で尻から内視鏡を入れて大腸の状態を診ることが可能か調べ、個人的な経験としては簡単に効率的にできたと論文にまとめました。
 授賞式では、白衣姿の堀内医師が実際にどのように内視鏡を入れるか身ぶりで示しながら、「左手で動かして右手で入れる」などと説明すると、会場は大きな笑いに包まれました。
 堀内医師は、内視鏡の検診が楽になる方法を試行錯誤する中、研究を行ったということで、少量の麻酔を使うことで、不快感が少なく手軽な大腸内視鏡検査法を2006年に実現。この手法は全国の医療機関から注目され、「駒ヶ根方式」と呼ばれているといいます。
 受賞スピーチで堀内医師は、「受賞に戸惑っていますが、これを切っ掛けに多くの人が検診を受け、大腸がんで亡くなる人が減ってほしいと思います。内視鏡検査を受けてくださいね」と話していました。
 観客の男性は、「自分で内視鏡検査をするのは面白そうですが、私なら医師にやってもらうのを選ぶでしょうね」などと話していました。 イグ・ノーベル賞の主催者のマーク・エイブラハムズさんは、「多くの医師が堀内さんから学ぶことになると思います。日本の研究者は豊かな想像力があり、突飛で、素晴らしいと思います」と述べました。
 その上で、「誰もわかっていないことを理解しようとするのが本当の研究で、それによって利益が上がるかどうかは関係ありません。自分の研究に没頭できる研究者がいることは希望になると思います」と話していました。 今年のイグ・ノーベル賞は、世界で最も名誉ある賞とされる本物のノーベル賞と同様、合わせて10の分野で、まず人々を笑わせ、それから考えさせるような個性的な研究を行った研究者が受賞しました。
 このうち「医学賞」は、ジェットコースターに乗ることで腎臓にできた結石を早く排出できるかどうか調べたアメリカの研究者2人が受賞しました。「栄養学賞」は、人肉は他のほとんどの肉よりも著しく低カロリーであることを突き止めたイギリスとタンザニア、ジンバブエの研究チームに贈られました。
 また、「人類学賞」は動物園にいるチンパンジーが、見学に訪れた人がチンパンジーのものまねをするのと同じくらいの頻度で、人間のものまねをしていると突き止めたスウェーデンやルーマニア、インドネシアなどの研究チームが受賞し、「化学賞」は絵画などの表面についた汚れを唾液を塗って、きれいにできるか調べたポルトガルの研究チームが受賞しています。
 人間の日常の行動をユニークな視点で分析した研究も受賞しており、複雑な製品を使う人のほとんどは取扱説明書を読まないことを証明したオーストラリアやセルビアなどの研究チームが「文学賞」、車を運転している時に叫んだり、悪態をついたりすることの頻度や効果などを調べたスペインとコロンビアの研究者が「平和賞」を受賞しました。

 2018年9月16日(日)

nice!(3)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 3

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。