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■WHO、飲酒が原因で年間300万人死亡 飲酒量の伸びアジアで顕著 [健康ダイジェスト]

 世界保健機関(WHO)は21日、飲酒が原因で年間300万人が死亡しており、その数はエイズ(AIDS、後天性免疫不全症候群)や暴力、 交通事故による死者数の合計を上回るとする報告書を発表しました。このうち4分の3以上が男性だといいます。
 WHOが発表した500ページ近い報告書によると、飲酒運転、飲酒によって引き起こされた暴力や虐待、さまざまな疾患といったアルコールが原因で死亡する人は世界の全死亡者の5%を超えています。
 最新の統計によると、2016年に世界で死亡した人のうち約300万人が飲酒関連の死因で亡くなっていました。この年の世界の全死亡者に占める死因別の割合は飲酒関連が約5・3%、交通事故が2・5%、HIV(ヒト免疫不全ウイルス)およびエイズが1・8%、暴力が0・8%でした。
 一方でWHOは、世界的には「好ましい傾向」もみられると指摘。2010年以降、大量機会飲酒(WHOの定義によると純アルコール換算で60グラム以上の飲酒を30日に1回以上すること)や飲酒に起因する死亡事例は減少傾向にあるとしています。
 WHOによれば、世界的にはアルコール使用障害の推計患者数は男性2億3700万人、女性4600万人に上ります。とりわけヨーロッパやアメリカなどの先進国で、アルコール使用障害の患者の割合が高いとしています。
 アルコール消費量は世界的に偏りがみられ、世界人口のうち15歳を越える人の過半数はアルコールを一切摂取していません。1人当たりの飲酒量が最も多いのはヨーロッパで、2010年以降10%以上減ったものの、純アルコール換算で年間約10リットルとなっています。
 しかし、WHOヨーロッパ地域事務所管轄の国のうち4分の3で飲酒量は減少しており、最も減少幅が大きかったのはロシア、モルドバ、ベラルーシでした。ロシアの15歳を越える人の年間平均飲酒量(純アルコール換算)は、2005年は18・7リットルだったのに対し、2016年には11・7リットルでした。
 WHOの薬物乱用対策部門のウラジーミル・ポズニアック氏は報道陣に対し、ロシアの飲酒量の「劇的な減少」は、ロシア政府が打ち出したウオッカの最低小売価格の引き上げやアルコール広告の禁止といった「積極的な政策」の成果だと指摘しました。
 しかし、WHOはヨーロッパ以外でのアルコール消費量は増え続けており、特に顕著な伸びをみせている中国とインドを抱えるアジアでその傾向が強いと指摘し、世界のアルコール消費量を2010年から2025年までの間に10%削減する目標に向けてさらなる対策を取るよう各国に求めています。

 2018年9月22日(土)

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