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■パーキンソン病錠剤が筋委縮性側索硬化症にも効果 慶応大がiPS細胞使って発見 [健康ダイジェスト]

 全身の筋力が徐々に低下する難病「筋委縮性側索硬化症(ALS)」の治療薬として、パーキンソン病で用いられている錠剤「レキップ」(ロピニロール塩酸塩)が使える可能性が高いと、慶応大学の岡野栄之(ひでゆき)教授(生理学)らの研究チームが13日、東京都内であった医療医療のシンポジウムで明らかにしました。
 患者由来のiPS細胞(人工多能性幹細胞)を使って病気の状態を再現し、効果を確認したといいます。
 筋委縮性側索硬化症は、脊髄(せきずい)にある運動神経の細胞が少しずつ死んで起き、進行すると手足などの筋肉が次第に動かなくなり、呼吸も難しくなります。国内の患者は約1万人とされ、進行を遅らせる薬はあるものの、根本的な治療薬はありません。
 創薬研究の際、マウスでは病態を作ることが難しいため、岡野教授らは、血縁者に患者がいる家族性筋委縮性側索硬化症の患者1人由来のiPS細胞から運動神経細胞を作製し、筋委縮性側索硬化症の病態を再現。既存薬を含め、治療に使えそうな1232種の化合物を加えたところ、レキップに細胞死を抑える効果が認められました。
 さらに、血縁者に患者がいない孤発性筋委縮性側索硬化症の別の患者22人由来のiPS細胞から作製した運動神経細胞でもレキップを試すと、16人の運動神経細胞で同様の結果が得られました。
 岡野教授は「治療につながるよう研究を進めたい」と話しており、将来的には患者の治療への活用が期待されます。
 論文は、アメリカの科学誌「ネイチャー・メディシン」10月号に掲載されました。

 2018年10月14日(日)

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