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■世界の塩9割からマイクロプラスチックを検出 アジア各国、含有量多く [健康ダイジェスト]

 海洋汚染が深刻化している微小なプラスチック片「マイクロプラスチック」が世界各地の塩から見付かったと、韓国・仁川大学と環境保護団体グリーンピース・東アジアの共同企画による研究チームが発表しました。21の国・地域から集めた39種のうち9割から検出され、アジアの国で含有量が多い傾向にありました。日本の塩は調査対象外。
 これまで世界各地の水道水や魚介類などからの検出も報告されています。直径5ミリ以下のマイクロプラスチックは海などに大量に存在し、表面に有害な化学物質を吸着する性質があります。人の健康への影響は詳しくわかっていませんが、日本やヨーロッパなど8カ国の人の便からも見付かっています。
 研究チームはアメリカや中国、オーストラリア、ブラジル、フランスなどの海塩や岩塩、塩湖の塩の計39種を調べ、36種からマイクロプラスチックを検出しました。塩1キロ当たりに含まれる数はインドネシアの海塩が突出して多く、約1万3600個でした。台湾の海塩の約1700個、中国の海塩の約700個と続き、上位10種のうち9種をアジアが占めました。
 研究チームは、プラスチックごみの海への流出がアジアで多いのが要因とみています。一方、台湾の海塩は複数調べており、種類によってはマイクロプラスチックがありませんでした。フランスの海塩と中国の岩塩も検出されませんでした。39種の平均では、1キロ当たり約500個を検出しました。
 仮に1日当たり10グラムの塩を摂取すると、平均的な成人は塩だけで年間約2000個のマイクロプラスチックを摂取する可能性を本研究は示唆しています。世界で2番目にプラスチックごみを海へ排出していると考えられ、最も汚染度の高いインドネシアの塩を除外しても、平均的な成人は年間何百個ものマイクロプラスチックを摂取する可能性があります。
 世界で食卓のマイクロプラスチック汚染が進んでいる恐れがあり、仁川大学のキム・スンキュ教授は、「調査結果は、海由来の製品を介したマイクロプラスチックの人体への摂取は、特定の地域におけるプラスチックの排出と強く関連していることを示唆している。マイクロプラスチックへの曝露を制限するために必要な予防策は、プラスチックの排出を抑制すること、そして何より、プラスチックごみを削減することだ」と話しています。
 グリーンピース・東アジアのキャンペーナー、キム・ミキョン氏は、「健康と環境のため、企業は率先して使い捨てプラスチック製品の製造や使用を減らす努力をするべきだ」と強調しています。
 10月初め、環境保護団体グリーンピースも含む世界で1300以上の団体が参加する「ブレイクフリープラスチック」が発表した調査結果では、世界の海や河川を汚染している使い捨てプラスチックに最も依存し頼っている企業は、コカ・コーラ、ペプシコ、ネスレであると指摘しています。

 2018年10月28日(日)

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