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■肺結核の日本医大教授、診療続け患者が感染か 11人から陽性反応 [健康ダイジェスト]

 日本医科大学付属病院(東京都文京区)で、肺結核を発病した医師がそのまま診療を続け、複数の患者に菌が感染した疑いがあることが9日、わかりました。9日時点で検査を受けた11人から陽性反応が出ました。今のところ結核を発病した人はいないものの、予防のために薬で治療している人もいるといいます。
 病院によると、肺結核になったのは耳鼻咽喉(いんこう)科・頭頸部外科の教授。今年6月ごろから夜間のせきやたんがひどくなり、7月10日に結核と診断され、翌日他の病院に入院する直前まで診療を続けていました。
 発病した経緯はわかっていません。診療時はマスクを着用していたといいます。
 病院はこの医師と同じ診療科の医師や看護師ら75人に胸部エックス線検査を行いましたが、結核の発症者は確認されませんでした。病院は続いて、この医師の診療を受けて接触した時間が長かった患者や免疫が下がっている糖尿病患者ら約370人に7月下旬、検査を呼び掛ける通知を出し、8月に説明会を開催。検査を実施していますが、現時点で11人の患者から陽性反応が出ています。発病者は出ておらず、結核に感染し検査が陽性でも、発病していなければ他人に感染させることはありません。
 医療従事者は結核を発病すると周囲に感染させる恐れが高いため、病院が定期健診を年1回することが感染症法で義務付けられています。病院の教授は2016、2017年の定期健診で要受診の判定を受けていました。2016年ごろにすでに発病していた可能性が高いものの、精密検査を受けていませんでした。
 病院の担当者によると、健診結果から病院が対象職員に精密検査を促す仕組みになっていませんでした。「医師で専門家のため、ある程度自分で判断してしまったようだ」といいます。今年度から、呼吸器系の異常は病院側が把握し、検査を促すとしています。
 結核研究所の森亨名誉所長は、「個人の責任というよりは、病院の管理責任の問題だ。異常が見付かったら、病院がフォローすべきだ」と指摘しています。
 日本医科大病院の高橋浩副院長は、「今後、すべての検査が終わった段階で、結果を公表することも検討する」としています。
 医療従事者を含む病院での集団感染は、相次いで発生しています。国内で新たに見付かった結核患者は、2017年が約1万7000人。多くは70歳以上の高齢者ですが、医師38人を含む看護師や保健師、理学療法士などの医療従事者が計534人に上っています。

 2018年11月9日(金)

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