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■コーヒーを1日3杯以上飲む女性、結腸がんリスクが低下 32万人以上のデータを分析 [健康ダイジェスト]

 国立国際医療研究センターや国立がん研究センターなどの研究チームは7月、日本人のコーヒー飲用と大腸がんに関する研究を国際的ながん専門誌に発表しました。
 国内の8つの大規模な疫学研究から32万人以上のデータを集め、総合的に分析しました。その結果、女性ではコーヒーを1日3杯以上飲む人は1杯未満の人に比べ、大腸がんの一種「結腸がん」になるリスクが20%低くなりました。男性や大腸がん全体でも、統計的に意味があるほどの差ではないものの、リスクが下がる傾向がみられました。
 国立国際医療研究センターの溝上哲也疫学・予防研究部長は、「大腸がんは女性のがん死亡の第1位。リスクを高める飲酒、肥満、喫煙が男性より少ない女性で結腸がんのリスクを下げることを示すデータが得られたことは予防上意義がある」とし、「インスリンの効きが悪くなるインスリン抵抗性を抑えるなどコーヒーのさまざまな作用が、糖尿病や大腸がんの予防につながる」と見なしています。
 数千人、数万人規模を長年追跡調査した疫学研究を複数まとめて評価する今回のような研究を、「メタ解析」と呼びます。
 滋賀医科大の旦部幸博講師は、コーヒーと各種の病気のメタ解析の情報を集めています。2型糖尿病、心血管疾患、肝がんなどでリスクを下げる効果が認められました。一方、膀胱(ぼうこう)がんなどのリスクは上げていました。カフェインの作用が疑われていますが、はっきりしないといいます。全体の総死亡数に注目すると、コーヒーを飲まないより飲んだほうが、数%程度だが全体の死亡率を下げていました。
 ただし、コーヒーは嗜好(しこう)品。野菜や果物などと異なり、厚生労働省などが摂取を積極的に勧めることはないといいます。「コーヒーが嫌いな人や、飲む習慣がない人が無理する必要はないが、1日に3、4杯程度ならばデメリットよりもメリットのほうが大きいといえるのではないか」と旦部講師は話しています。

 2018年12月2日(日)

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