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■3大学の医学部で不適切入試 文科省の指摘受け相次ぎ発表 [健康ダイジェスト]

 福岡大学、金沢医科大学、岩手医科大学は8日、それぞれ記者会見を開き、「医学部で不適切な入学試験を行っていると、文部科学省から指摘された」と公表しました。いずれも、特定の受験生を優遇するなどしていたといいます。
 このうち福岡大学は8日午前、記者会見を開き、文部科学省から医学部の入試が「不適切」と指摘されたことを明らかにしました。
 それによりますと、一般入試と推薦入試の両方で行われる「面接」の際に参考とする、高校時代の学力などを評価した「評定平均値」について、現役生を優遇する措置を取っており、一般入試の場合、現役生は最高で20点、1浪生は最高で10点、2浪生以上は点数化しないなど卒業からの年数によって独自に決めた点を評価に加えていたということです。
 大学は、高校を卒業してから年数がたつほど、「評定平均値」の有効性が低くなると考えたためだと説明しています。黒瀬秀樹教学担当副学長は、「受験生には大きな不安と混乱を与えたことを心よりおわび申し上げます」と陳謝しました。
 福岡大学は来年度以降の入試について、こうした優遇措置を一切取らないことを決めたとしています
 石川県の金沢医科大学は昨年11月に実施した特別推薦入学試験、
 大学によりますと、AO入試で北陸3県の高校の卒業生や金沢医科大学の出身者の子供、それに現役生と1浪生の受験生に、最大で20点上乗せしていたということです。AO入試で募集要項に明示しないまま石川、福井、富山の3つの県の出身者などに有利になるよう加点し、11月に文科省から不適切だと指摘を受けたということです。
 また、編入学試験で北陸3県の高校の卒業生などに加点していたほか、一般入試の補欠合格者では年齢が低い受験生を優先していたということです。
 こうした対応で合格ラインに達しながら不合格となった受験生は昨年度、AO入試と編入学試験で少なくとも合わせて8人いたほか、一般入試については調査中だということです。大学は、受験生が入学を希望する場合には受け入れる予定だと説明しました。
 金沢医科大学は今後は、こうした加点は行わないとしており、神田享勉(つぎやす)学長は「公平性が重要な入学試験で、不適切だと指摘を受けたことは受験生や社会の信頼を失うものであり、深くおわび申し上げる」と謝罪しました。
 また、岩手医科大学は今年1月の入学試験と今年2月の歯学部から医学部への編入試験について、不適切な運用が疑われると文科省から指摘を受けたことを発表しました。
 入学試験については、追加合格者51人の中に、不合格となった受験生より点数が低い受験生が1人含まれており、優先的に合格させたのではないかと指摘されたということです。
 大学側は、点数が低かった受験生も総合的な評価では合格基準に達しており、不正はなかったと説明しました。また、歯学部から医学部への編入試験では、岩手医科大学の歯学部の出身者を募集要項に明示しないまま、優遇して、合格させたことが不適切だと指摘されたということです。
 これについて大学側は、地域医療を支える観点から裁量の範囲内と考えていたと説明しました。今後は、外部の有識者を交えて検証した上で、合格の判定基準などを示すとしています。
 岩手医科大学の佐藤洋一医学部長は、「受験生などに心配をかけて申し訳ない。透明性ある公正な入試ができるよう体制を整えたい」と陳謝しました。
 東京医科大学による不正入試問題を受け、文科省は今年8月から、医学部のある全国81の大学に対して同様の不正がないか調査を進めています。
 10月の中間報告では、不適切な入試が行われた大学は東京医科大学以外にも複数あり、不適切な事例は性別や年齢による得点操作など少なくとも4種類あることを明らかにしました。一方で、具体的な大学名や数については、調査が途中であることや大学側が自発的に公表すべきだといった理由で明らかにしていません。
 文部科学省は、各大学の対応などを見極めて、年末までに最終的な調査結果を公表するとしています。

 2018年12月8日(土)




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