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■iPS細胞で脊髄損傷の機能回復目指す 慶応大が臨床研究を申請 [健康ダイジェスト]

 iPS細胞(人工多能性幹細胞)から神経の元になる細胞を作り、脊髄損傷の患者に移植する臨床研究について、慶応大学の岡野栄之(ひでゆき)教授らの研究チームは厚生労働省に計画の承認を申請しました。慶応大が18日、発表しました。認められれば来年にも移植を行うとみられ、iPS細胞を使った世界初の脊髄損傷の臨床研究となる見通しです。
 研究チームは昨年2月、学内の審査委員会に実施計画を申請し、11月27日に了承されていました。厚労省への申請は今月17日に行いました。
 脊髄損傷は交通事故やスポーツ中のけがなどで脊髄が損傷し、脳と体をつなぐ神経が傷付き手足のまひなどが起きます。計画では、脊髄を損傷してから2~4週間以内で、運動機能や感覚を失った重度の成人患者を対象に、治療の安全性と有効性を確認します。
 京都大学が備蓄している拒絶反応が起きにくい免疫タイプの健常者の血液から作ったiPS細胞を使って、慶応大が神経細胞の元になる細胞を作製。患部に細胞約200万個を移植して新たな神経細胞を形成、神経信号の途絶を修復して運動機能や感覚を回復させることを目指すます。
 研究チームは重度の脊髄損傷を起こしたサルで実験し、後脚で立ち上がり、握力を回復させることに成功。iPS細胞を使った移植はがん化が懸念されますが、マウスの実験でがん化しないことも確認しました。
 国内の脊髄損傷患者は年間約5000人で、重度の場合は車椅子生活を強いられます。有効な治療法はなく、新たな治療法の開発に大きな期待が寄せられています。

 2018年12月21日(金)

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