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■終末期がん患者、4割が体の苦痛を抱える がん研究センターが初の調査 [健康ダイジェスト]

 がん患者の約4割が亡くなる前の1カ月間に、 体の痛みや吐き気、呼吸困難などを抱えていたことが、明らかになりました。国立がん研究センター(東京都中央区)が26日、調査結果を公表しました。
 がん患者らの遺族に行ったもので、全国的な調査は今回が初めて。心身の苦痛を軽減する緩和ケアの普及が求められます。
 今年2~3月、人生の最終段階(終末期)の療養生活の実態を把握しようと、2016年にがんや心疾患、脳血管疾患、肺炎、腎不全で亡くなった20歳以上の患者の遺族4812人を対象に「医療や療養生活の質」に関するアンケートを実施。2295人から有効回答を得ました。
 がんでは、患者の遺族約3200人のうち、1630人(51%)から有効回答を得て、国立がん研究センターが分析しました。自宅や病院など亡くなった場所で受けた医療に関する全般的な満足度は、患者遺族の76%が「満足」と回答。その一方で、がん患者が亡くなる前の1カ月を痛みが少なく過ごせたか聞いたところ、「そう思わない」「あまりそう思わない」など、痛みがある状態だったのは42%に上りました。
 穏やかな気持ちで過ごせたかについても、「そう思わない」「あまりそう思わない」などを合わせると、気持ちのつらさを抱えていた患者が35%を占めました。
 また、医師が患者の苦痛を和らげるよう努めていないと思った180人余りに、理由を尋ねたところ、「対処してくれたが不十分だった」が41%、「診察の回数や時間が不十分だった」が34%、「苦痛を伝えたが対処してくれなかった」が18%などとなりました。
 一方、介護に負担を感じていた患者遺族は42%で、患者との死別後、17%の遺族が鬱(うつ)症状に悩まされていました。
 国立がん研究センターの加藤雅志・がん医療支援部長は、「適切な緩和ケアを行えば、痛みは減らせる。患者とのコミュニケーションを重ねながら、ケアの充実を進める必要がある」と話しています。
 同センターは来年1~3月、終末期の医療や療養生活の現状に関してさらに詳細に把握するため、心疾患などで死亡した患者の遺族約5万人を対象とした調査を実施する予定。

 2018年12月26日(水)

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