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■がん遺伝子変異、加齢で増加 飲酒・喫煙が促進、京大などが裏付け [健康ダイジェスト]

 がんの原因になり得る遺伝子の変異は、健康な人でも多く起き、それは加齢や飲酒、喫煙によって増えるとの研究報告を、京都大学や東京大学などの研究チームがまとめました。加齢や飲酒、喫煙が、がんのリスクを高めることは統計学的な傾向で明らかになっていますが、遺伝子レベルでも裏付けられた形です。
 研究報告は2日付で、イギリスの科学誌「ネイチャー」(電子版)に掲載されました。
 研究チームは、喫煙や飲酒とがんの関連が大きいとされる「食道」に着目。23~85歳の食道がん患者を含む134人について、がんになっていない「正常な食道上皮の組織」を採取。自身の血液細胞の遺伝子と比較し、遺伝子の変異がどれほど起きているか、網羅的に調べました。
 その結果、134人のうち食道がんの患者は全員で、健康な場合も94%の人で、何らかの遺伝子の変異がみられました。がん患者かどうかにかかわらず、変異の数は加齢に伴って増加。飲酒や喫煙の習慣がある人は、ない人に比べて、変異の数が増すペースが統計的に有意に高まっていました。がんとの関連が深いとされる「がん関連遺伝子」でも、同様の傾向がみられました。
 ただし、がん細胞で一般的にみられる遺伝子変異のパターンとは異なる部分もあったといいます。
 研究チームの小川誠司・京都大教授(腫瘍(しゅよう)生物学)は今回の研究成果について、「がんの初期の発生を解き明かす大きな手掛かりだ。一方で、(正常な細胞が)がんになるにはまだ段階があり、飲酒や喫煙をしない人はそれほど心配することはない」と話しており、早期診断や予防につなげたいといいます。
 研究チームによると、がんは細胞の特定の遺伝子に異常が生じ、増殖することで発症します。加齢に加え、生活習慣によってリスクが高まるとされますが、詳細メカニズムは不明。

 2019年1月3日(木)

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