SSブログ

■ゲノム編集サルから5匹のクローン誕生 中国の研究機関が発表 [健康ダイジェスト]

 24日の新華社電は、中国科学院神経科学研究所の研究チームがゲノム編集技術と体細胞クローン技術を使い、体内時計の機能を失わせた全く同じ遺伝情報を持つサル5匹を誕生させることに成功したと伝えました。ゲノム編集をしたサルの体細胞クローンは世界初といい、研究結果は中国の科学誌に掲載されました。
 神経科学研究所の研究チームは昨年1月、すでに別のクローンサルの誕生を発表していました。研究チームは新薬開発などの実験用サルをつくるのが目的で倫理上のルールは順守していると強調していますが、人と同じ霊長類のクローンづくりは引き続き議論を呼びそうです。
 新華社電によると、研究チームは遺伝子を狙い通りに改変するゲノム編集技術を使い、受精卵の段階で体内時計に関係する遺伝子が機能しないようにしたサル5匹をつくりました。その中から体内時計が最も働いていないとみられ、睡眠時間の減少や不安やうつといった症状の増加などが認めらるサル1匹を選びました。そして、そのサルの皮膚の細胞から遺伝情報が入った核を取り出して、事前に核を取り除いた卵子の細胞の中に入れて、全く同じ遺伝情報を持つクローンを5匹誕生させました。
 体内時計が機能しないと、精神疾患や糖尿病、循環器系疾患につながるとされます。
 研究チームは、「遺伝情報のそろった実験動物が使えるようになると、新薬開発の実験の効率が飛躍的に向上する」と主張。今後もさまざまな脳の病気モデルのクローンサルをつくりたいとしています。
 中国では人の受精卵で「ゲノム編集」を行い、双子が生まれていたことが今週、明らかになったばかりで、生命倫理にかかわる新しい技術を、人だけではなく、霊長類も含めて、それぞれどのようなルールのもとで研究に応用していくべきか改めて議論を呼びそうです。

 2019年1月25日(金)

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 2

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。