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■血液検査でがん、認知症を新たにリスク診断 味の素、エーザイ、シスメックスなど [健康ダイジェスト]

 血液検査で発見される病気の幅が広がっています。味の素は4月から、1回の血液検査でがん・脳卒中・心筋梗塞の3大疾病の罹患(りかん)リスクを評価するサービスを始めます。エーザイとシスメックスも年内に、認知症の診断技術を確立することを目指します。がんや認知症の患者が増える中、手軽なリスク診断が広がれば、患者の負担減や医療費削減につながりそうです。
 血液検査は健康診断で実施されることが多く、血中のタンパク質や酵素の量を測ることで貧血や肝臓の異常、糖尿病などの罹患リスクがわかります。血液には多くの物質が含まれており、解析技術が進歩したことで、幅広い病気との関連が発見されるようになってきました。
 味の素の新サービスは、血液に含まれる複数のアミノ酸のバランスを分析して、罹患リスクを評価します。病気ごとに特定のアミノ酸の濃度が変化することを利用し、さまざまながんに現在かかっている可能性、10年以内に脳卒中と心筋梗塞になるリスクを同時に評価します。一度に多くの疾患リスクを評価できる利便性を訴え、病院や健診センターを通じた提供を増やしていくといいます。
 がんは異常を感じてから検査しても、すでに重篤化している可能性があります。脳卒中と心筋梗塞も突然発症するため、手軽にリスクを把握できることには大きなメリットがあります。
 認知症も早期発見が難しく、医師が対面で診断する方法が一般的ながら、物忘れやてんかんの症状とも似ており、初期段階では見分けがつきかねます。原因タンパク質を陽電子放射断層撮影装置(PET)を使ったり脳脊髄液を採取したりして調べると、費用が高く体への負担も大きくなります。
 エーザイとシスメックスは、血液からアルツハイマー型認知症を早期発見する技術の研究を進めています。タンパク質の構造を細かく観察できるシスメックスの機器で、原因タンパク質の量や形状と症状の進行との相関関係を調べています。
 電子部品商社のバイテックホールディングスも2018年、大阪大学と組んで微量の血液から原因物質を検出する技術の開発を開始。3年後をめどに実用化を目指します。
 がんは国内で年に約100万人が発症し、約38万人が死亡します。認知症患者数は2025年に700万人と、高齢者の5人に1人が罹患すると予測されています。厚生労働省によると国内のがん治療費は2016年度に約3兆7000億円で、この10年で約1兆円増えた。早期発見で早く手を打てれば効果的な治療が可能になり、治療費の抑制も期待できます。

 2019年2月3日(日)

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