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■白血病などの遺伝子治療製品、国内初承認へ アメリカでは1回投与で5000万円超 [健康ダイジェスト]

 厚生労働省の再生医療等製品・生物由来技術部会は20日、患者の免疫細胞を増強する新たながん免疫療法に用いる製品の製造・販売の承認を了承しました。対象は難治性の白血病とリンパ腫ですが、今後、新たながん治療の柱となることが期待されます。
 同部会は、足の切断にもつながる重症虚血肢を対象とした製品についても了承。いずれも遺伝子治療技術を使った製品で、承認されるのは初めて。来月中に厚労相が承認し、今夏にも公的医療保険が適用される見通し。
 新たながん免疫療法に用いる製品は、製薬大手ノバルティスファーマ(東京都港区)の「キムリア」。子供や若者に多い「B細胞性急性リンパ芽球性白血病」と、「びまん性大細胞型B細胞リンパ腫」が対象。
 患者のリンパ球の一種の免疫細胞を取り出し、アメリカのノバルティス社の施設で遺伝子改変。がん細胞への攻撃力を高めてから体内に戻します。「CAR―T細胞療法」と呼ばれ、欧米ではすでに承認されています。アメリカでは1回の治療に約5200万円かかります。抗がん剤「オプジーボ」に続く超高額薬の登場は、公的医療保険でどこまでカバーすべきなのかという難しい問いを投げかけそうです。
 治療対象は、抗がん剤など既存の治療が効かない患者と再発患者で、国内に年約250人と予測されています。臨床試験では、白血病患者の約8割、リンパ腫患者の約5割で症状が大幅に改善しました。
 一方、重症虚血肢の治療製品は、製薬ベンチャーのアンジェス(大阪府茨木市)の「コラテジェン」。血管を新しく生み出す特定の遺伝子を組み込んだ物質を足の筋肉に注射します。血管を作る遺伝子の働きは、大阪大の研究チームが発見しました。
 重症虚血肢は閉塞(へいそく)性動脈硬化症や難病のバージャー病などで起き、痛みを伴いながら足の切断につながります。臨床試験では、患者の約7割で症状が改善。同社によると、治療対象の患者は年5000~2万人といいます。
 ただ、厚労省の部会は「効果は推定段階」と判断。承認は5年間の「期間限定」とし、投与した患者とそうでない患者の治療効果の比較調査を求めました。

 2019年2月20日(水)

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