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■東北大が「日本人基準ゲノム配列」作成し、ネットで公開 国際基準ゲノムとの差異解消 [健康ダイジェスト]

 東北大の研究チームは25日、標準的日本人に特有の全塩基配列のひな型となる「日本人基準ゲノム配列」を作成し、研究などに広く活用できるようインターネット上に公開したと発表しました。課題だった人種による違いを解消して一般的な日本人のゲノムを従来より正確に調べることができ、個人に応じた治療への礎になるといいます。
 個人の希少疾患などの原因を調べる場合、その人のゲノム配列のどこに変異があるかを比較するため、基準となる配列が必要となります。従来は、2003年に完了した「国際ヒトゲノム計画」に基づく国際的な基準配列が使われています。しかし、ヨーロッパ系とアフリカ系の集団を祖先に持つ人に由来し、一般的な日本人に特有の変化が反映されていないため、解析の際に誤りが出ることが問題となっていました。また、日本人の遺伝性の原因が強く疑われる疾患に対しても、半数程度の症例でしか原因となる遺伝子が同定できていませんでした。
 今回の配列は、東日本大震災を機に地元住民らの健康に関する追跡調査などをしている東北大の「東北メディカル・メガバンク機構」が、調査の参加者3人から同意を得て提供されたDNAを基に作成。2016年から部分的に作成・公開してきましたが、今回全体をつないで配列が完成しました。国際的な基準配列と比べ、24万6000カ所の塩基に違いがあり、うち98%を置き換えることに成功したといいます。
 機構長の山本雅之教授は、「(データの基になった)3人は東北の人に偏らないよう地域バランスに配慮した。臨床応用では、小児希少疾患などの病因の解明率を上げることができる」と話しています。

 2019年2月26日(火)

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