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■塩野義製薬と長崎大、マラリア撲滅目指し共同研究 2023年にも新薬候補  [健康ダイジェスト]



 塩野義製薬と長崎大学は28日、マラリアの撲滅を目指し、予防ワクチンや治療薬などの研究開発を共同で行う包括的連携協定を結びました。感染症治療薬に強みを持つ塩野義と、熱帯医学研究に半世紀以上取り組んできた長崎大の知見により、日本発のマラリア新薬の創製を目指します。また、ほかの国内外の研究機関や製薬企業との協業も進める考えです。
 長崎大は4月に、熱帯医学研究所内に「シオノギグローバル感染症連携部門」を設立予定。連携協定の第1期5年間のうちに、マラリア患者がいる東南アジアで臨床試験(治験)も始めたいとしています。マラリア予防ワクチンはまだ実用化された例がないものの、長崎大の北潔教授は「(塩野義と)双方の強みを生かしてマラリア撲滅に取り組む」と話しています。
 また、塩野義の手代木功社長は、同社と長崎大を中心に、日本でマラリア研究を進める研究機関や創薬技術を持った企業と協業するオープンイノベーションの取り組みを進める構想も明らかにしました。
 マラリアはエイズウイルス(HIV)、結核と並ぶ世界3大感染症の一つ。媒介する蚊によって罹患(りかん)しやすく、命を落とす危険もあります。亜熱帯、熱帯地域に流行しますが、近年は地球温暖化の影響で流行地域の北限が上昇しているとの指摘もあります。また、主な流行地域のアフリカには近年、ビジネスや人道援助などを目的にした渡航者も増加しており、マラリアは世界の健康課題の一つになっています。
 世界保健機関(WHO)によると、2017年にはアフリカを中心に推定2億1900万人がマラリアに感染し、43万5000人が死亡、その6割が5歳未満の子供とみられます。WHOは2030年までに全世界の発症件数と致死率を2015年の90%以下に抑えることなどを目指しています。ただ、現在の治療薬には耐性や副作用が指摘されているほか、マラリアは一度感染しても十分な免疫が獲得されず、何度も感染することなどから予防ワクチンの開発が難しい状態です。
 世界の研究機関や製薬企業はマラリア撲滅に向けての研究開発を競っています。イギリスの製薬大手グラクソ・スミスクラインは数十年以上にわたってマラリア予防ワクチンの研究開発を継続。WHOは2019年からアフリカのガーナ、ケニア、マラウイで試験投与を開始します。
 創薬研究が活発な日本も、マラリア撲滅に向けた動きは活発。大阪大微生物病研究所と製薬ベンチャー「ノーベルファーマ」がアフリカで臨床試験(治験)を進めているほか、製薬会社や厚生労働省などでつくる官民ファンド「グローバルヘルス技術振興基金(GHITファンド)」は、武田薬品工業やエーザイなどが取り組む抗マラリア薬やワクチンの開発に計50億円を投資しています。
 こうした動きが続く中、塩野義と長崎大はマラリア新薬の実現に向けて新しい取り組みを開始します。塩野義の手代木社長は、「日本発のイノベーションでマラリア撲滅に寄与したい」と意気込んでいます。実現すれば、日本の創薬力を改めて世界に示す絶好の機会にもなります。

 2019年2月28日(木)
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