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■TDK、磁気センサーで心臓の動きを可視化 測定コスト5分の1に [健康ダイジェスト]

 TDKと東京医科歯科大学は、心臓の動きをリアルタイムに可視化できる磁気センサーを開発しました。心臓が動く時の磁場を読み取り、異常の有無を非接触で調べます。
 4月から不整脈や狭心症といった心疾患を持つ数百人の患者を対象に半年から1年かけて臨床試験し、実用化を目指します。従来の測定機と比べて、計測コストを5分の1程度に下げられる見通しです。
 TDKが開発したセンサーは「心磁計」と呼ぶ、心臓の動きを面的に把握する装置。HDD(ハードディスク駆動装置)の磁気ヘッドに使う磁気センサーを応用しました。精度を高め、磁気センサーとして世界で初めて心臓の動きをリアルタイムで測定できるようにしました。心電図よりもより正確に心臓の状態を調べられ、不整脈の診断などに効果を発揮しそうです。
 測定機は2平面上に百数十個の磁気センサーを並べており、患者は胸を近付けて測定します。室温で服の上から手軽に測定でき、患者の負担を軽減できます。
 これまでの心磁計は、「超電導量子干渉素子(SQUID)」と呼ばれる高感度磁気センサーを使っていました。超電導材料を冷やすのに液体ヘリウムが必要で、装置は大型になり、導入にも数億円のコストが掛かり、年間のランニングコストも1000万円以上になるため、一部の研究機関でのみ活用されています。
 TDKは4月から、持ち運びもできる磁気センサーを医療機器メーカーなどにサンプル出荷することを予定しています。
 TDKと共同で磁気センサーの開発を進める東京医科歯科大学大学院の川端茂徳教授は、「心臓はまだわからないことが多い」と語り、開発した磁気センサーで知見を深められると期待しています。

 2019年3月10日(日)

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