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■難病ALS患者に白血病治療薬 京都大で治験実施へ [健康ダイジェスト]

 京都大iPS細胞研究所の井上治久教授らの研究チームは26日、全身の筋肉が徐々に動かなくなる難病「筋萎縮性側索硬化症(ALS)」について、慢性骨髄性白血病の治療薬「ボスチニブ」を患者に投与する医師主導の治験(臨床試験)を京大病院などで近く始めると発表しました。iPS細胞(人工多能性幹細胞)を用いた基礎研究で有効性を確認しており、今後患者の募集を行います。
 ALSは、脳や脊髄の神経細胞に異常なタンパク質が蓄積し、筋肉を動かす神経が変質する難病で、進行すると呼吸も難しくなります。原因や発症の詳しい仕組みはわかっておらず、国内に約9000人の患者がいます。
 井上教授らは2017年、ALS患者由来のiPS細胞を元に作製した神経細胞が、異常なタンパク質の蓄積により死滅しやすいことを発見。この細胞を使って約1400種類の薬を試した結果、ボスチニブが有効であることを突き止めました。
 治験は、京大病院など4つの医療機関で実施。発症から2年以内で日常生活を送れるなど症状が比較的軽い20~80歳代の24人を選び、12週間薬の経口投与を行った後、経過を観察します。投与量に応じてグループ分けし、肝機能の変化などから安全性を確かめます。
 研究チームは3月1日に治験の計画書を医薬品医療機器総合機構(PMDA)に提出し、受理されています。井上教授は「有効性よりも安全性を確認する。ALS患者特有の副作用なども考えられるので、チーム一丸となってやっていきたい」と話しています。
 研究チームによりますと、iPS細胞を使ったALSの治療薬の開発は国内では慶応大に続いて2例目で、世界では3例目になるということです。

 2019年3月30日(土)

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