SSブログ

■世界初のマラリアワクチン、マラウイで接種開始 100万人の感染を防げる見通し [健康ダイジェスト]

 アフリカ南東部のマラウイ共和国で23日、世界で初めて使用が承認されたマラリアワクチンの予防接種が始まりました。マラリアはアフリカ諸国の子供を中心に毎年、数十万人の死者を出しています。
 新ワクチン「モスキリックス」の配布はマラウイの首都リロングウェで始まり、今後数週間でケニア共和国とガーナ共和国でも行われる見通し。ワクチンは30年余りの期間と10億ドル(約1100億円)近くを投じて開発されました。
 共同開発したのは、イギリスの製薬大手グラクソ・スミスクラインと非営利団体であるPATH・マラリア・ワクチン・イニシアティブで、ビル・アンド・メリンダ・ゲイツ基金も一部出資しています。
 世界保健機関(WHO)のテドロス・アドハノン・ゲブレイェスス事務局長は、「マラリア予防は、ベッドの蚊帳などの対策によりここ15年で大きく前進したが、進展は停滞しており、後退している地域もある」と指摘。「我々にはマラリア対策を再び軌道に乗せる新たな解決策が必要で、新しいワクチンはその達成に向け有望な手段となる」と述べました。
 モスキリックスは長期の臨床試験により安全性が確認され、マラリア感染の確率を40%近く下げられることが示されました。これはこれまで報告された中で最高の予防効果ですが、感染を完全に防げるわけではないため、接種後も蚊帳など従来型の予防手段を組み合わせる必要があります。また、効果が出るには厳格な日程で4度の連続接種を受ける必要があり、これはアフリカ地方部にとっては厄介な段取りとなります。
 3カ国での予防接種計画は2歳以下の乳幼児36万人を対象とするもので、実施によりワクチンの有効性に関し広範囲の知見を得るほか、提供方法の実行可能性を確かめる狙いがあります。
 マラウイ保健省高官は、同国では毎年600万人のマラリア感染が報告されており、ワクチン接種によりうち100万人の感染を防ぎ、4000人の命を救える見通しだと説明しました。

 2019年4月24日(水)

nice!(1)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 1

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。