■寄生虫でダイエット効果、世界初証明 国立感染症研究所と群馬大 [健康ダイジェスト]
国立感染症研究所と群馬大学の研究チームは、マウスを使った実験で、特定の寄生虫に感染させると脂肪が燃焼されてやせやすい体になることを世界で初めて証明しました。研究チームは「肥満を抑制できる薬などの開発につなげたい」として、詳しいメカニズムの解明を進めていくことにしています。
研究を行ったのは、国立感染症研究所と群馬大学大学院医学系研究科のチームです。
実験では、脂肪分が多い餌を与えて太らせたマウスに「腸管寄生蠕虫(ぜんちゅう)」と呼ばれる、体に害がない複数の寄生虫を感染させ、細胞や血液の変化を調べました。
その結果、寄生虫に感染したマウスは、感染していないマウスと比べて同じ量の餌を食べていても、体重の増加が抑えられた上、血液中の中性脂肪が低下することがわかりました。
研究チームの分析によりますと、寄生虫は「腸内細菌」を増やし、この細菌が作用してエネルギーの代謝を高める特定のタンパク質を増加させたことがわかり、脂肪を燃焼しやすい体になっていたということです。
また、寄生虫に感染しても健康に変化はなかったということです。
研究チームの国立感染症研究所の久枝一部長は、「寄生虫によってやせるという話は昔からあったが、その効果が世界で初めて科学的に証明された。今後は、さらに詳しいメカニズムを解明し、肥満を抑制できる健康食品や薬などの開発につなげていきたい」としています。
研究成果は9日、アメリカの科学雑誌「インフェクション・アンド・イミュニティー」(電子版)に掲載されました。
2019年5月15日(水)
研究を行ったのは、国立感染症研究所と群馬大学大学院医学系研究科のチームです。
実験では、脂肪分が多い餌を与えて太らせたマウスに「腸管寄生蠕虫(ぜんちゅう)」と呼ばれる、体に害がない複数の寄生虫を感染させ、細胞や血液の変化を調べました。
その結果、寄生虫に感染したマウスは、感染していないマウスと比べて同じ量の餌を食べていても、体重の増加が抑えられた上、血液中の中性脂肪が低下することがわかりました。
研究チームの分析によりますと、寄生虫は「腸内細菌」を増やし、この細菌が作用してエネルギーの代謝を高める特定のタンパク質を増加させたことがわかり、脂肪を燃焼しやすい体になっていたということです。
また、寄生虫に感染しても健康に変化はなかったということです。
研究チームの国立感染症研究所の久枝一部長は、「寄生虫によってやせるという話は昔からあったが、その効果が世界で初めて科学的に証明された。今後は、さらに詳しいメカニズムを解明し、肥満を抑制できる健康食品や薬などの開発につなげていきたい」としています。
研究成果は9日、アメリカの科学雑誌「インフェクション・アンド・イミュニティー」(電子版)に掲載されました。
2019年5月15日(水)
2019-05-15 21:17
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