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■腸内細菌で早期の大腸がんを診断 大阪大など簡易検査に応用へ [健康ダイジェスト]

 日本人のがんで最も多い大腸がんの発症にかかわる腸内細菌を特定したと、大阪大学などの研究チームがアメリカの専門誌「ネイチャーメディシン」(電子版)で7日、発表しました。患者の便に含まれる腸内細菌の遺伝子を解析しました。患者の負担が軽く、精度の高いがん診断に応用でき、早期治療につながるといいます。
 研究チームは、国立がん研究センター中央病院(東京都)で大腸の内視鏡検査を受診した616人の便を分析。発症から間もない早期がんと診断された140人の腸内では、硫化水素の生成にかかわる細菌などが顕著に増えていることがわかりました。
 これが大腸がんの原因なのか結果なのかは不明ながら、健常者やがんが進行した患者ではみられず、がんの発症と関連があると結論付けました。
 早期がんの腸内は、脂肪吸収を助ける二次胆汁酸の一種や、イソロイシンなど数種類のアミノ酸が多いことも判明。これらの物質や細菌の状態を便で調べれば、早期に治療を開始できるといいます。
 検査は内視鏡より簡単で、患者の負担が軽くなります。症状が進んだ時の出血を調べる便潜血検査と併用すれば、早期がんの見落としが減り、診断の精度が向上します。腸内環境を把握し改善に役立てれば、予防につながる可能性もあるとしています。
 谷内田(やちだ)真一大阪大教授は、「新たながん治療や予防法の開発が期待される。将来は、企業などで行われる健康診断の検便に使えるような、手軽な検査キットを開発したい」と話しています。

 2019年6月8日(土)

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