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■糖尿病の予防、内臓脂肪よりも脂肪肝が重要 順天堂大が研究 [健康ダイジェスト]

 順天堂大学大学院医学研究科の研究チームは、非肥満者が糖尿病のような生活習慣病(代謝異常)になる原因を究明し、非肥満者では内臓脂肪の蓄積よりも、肝臓に脂肪がたまる脂肪肝が筋肉の代謝障害と強く関連することを明らかにしました。太っていなくても生活習慣病にならないように、肝機能の検査も重視するよう呼び掛けています。
 糖尿病は、血糖値を抑えるホルモン「インスリン」が効きにくくなって血糖値が高くなる病気。脳卒中や心筋梗塞(こうそく)を引き起こしたり、重症化すると人工透析を余儀なくされたりします。原因の一つが肥満ですが、日本人を始めアジア人では、太っていなくても発症することが多く、早期発見が課題でした。
 研究チームは、肥満度を示すBMIが正常(21以上25未満)の範囲に収まっている太っていない男性87人を対象に、MRIで内臓脂肪や肝脂肪の量を調べ、インスリンの効き方との関係を分析しました。
 すると、内臓脂肪の蓄積がなくても、脂肪肝があるとインスリン感受性の低下(インスリン抵抗性)を認め、これとは逆に内臓脂肪の蓄積があっても脂肪肝がなければインスリン感受性は良好であること、内臓脂肪の蓄積と脂肪肝が両方あっても脂肪肝単独とインスリン感受性は同程度であることがわかり、内臓脂肪よりも脂肪肝かどうかのほうが大きく影響していました。
 研究の成果は、非肥満者の生活習慣病予防において、内臓脂肪だけでなく脂肪肝に着目した取り組みが必要であることを示しています。脂肪肝というと「酒を飲む人」のイメージですが、飲まない人でもなるほか、肝硬変や肝臓がんの原因にもなります。ウエストサイズ以上にチェックが必要そうです。
 論文は、アメリカの内分泌学会雑誌「Journal of the Endocrine Society」(電子版)で公開されました。

 2019年7月4日(木)

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