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■人の体を構成するタンパク質ほぼすべてを合成 愛媛大が世界に先駆けて成功 [健康ダイジェスト]

 人の体内で病気を引き起こすタンパク質など生命活動に関係するほぼすべてとされる2万4000種類あまりのタンパク質を人工的に合成することに、愛媛大学が世界に先駆けて成功しました。副作用の少ない薬に関する研究も始まっており、医療への応用が期待されます。
 愛媛大学の「プロテオサイエンスセンター」では、16年前の2003年に解読された全遺伝情報(ヒトゲノム)をもとに、小麦の胚芽を使って世界で初めて開発した反応液に遺伝子を入れて合成することで、人の体を構成するタンパク質を人工的に作り出す研究を進めています。
 その結果、人のタンパク質のほぼすべてとされる2万4000種類あまりの合成に成功したということです。この中には、病気を引き起こすタンパク質や、薬の標的となるものもあり、現在、がん医療に関するほかの研究機関との共同研究や、製薬企業からの依頼で薬の副作用の原因を探し出す研究などが始まっているということです。
 愛媛大学のプロテオサイエンスセンターのプロテオ創薬科学部門長、竹田浩之准教授は、「人のタンパク質の働きをこれまでにない規模で研究できるようになった。網羅的な研究を進めることで、病気のメカニズムを解明し、新しい治療方法の開発につなげていきたい」と話しています。
 また、タンパク質レベルからがん研究を進めている東京大学医科学研究所の井上純一郎教授は、「2万4000種類の人タンパク質の合成は世界に例がない。今後は病気の予防や治療薬の開発などにも応用が期待できる」としています。

 2019年9月1日(日)

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