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■マイクロ波で乳がんを検知 神戸大学が新検査法開発 [健康ダイジェスト]

 神戸大学などの研究チームは13日、痛みも被曝(ひばく)もなく、ごく小さながんでも見付けられる乳がん検査機器「マイクロ波マンモグラフィー」を開発したと発表しました。医療機器の承認を目指しており、来年度中に数百人規模の臨床試験(治験)を始め、2021年秋以降の製品化を目指します。
 国の統計によると、年に約1万4000人が乳がんで亡くなっています。乳がん検査はX線を使うマンモグラフィー検査や、超音波のエコー検査が主流ですが、X線は放射線被曝に加え、乳房を強く挟んで検査するため痛みを感じる人が多くいます。エコー検査は痛みや被曝はないものの、検査をする人によって診断に差が出やすいという課題があります。
 神戸大の木村建次郎教授(40歳)によると、マイクロ波マンモグラフィーは、携帯電話の1000分の1程度の微弱な電波(マイクロ波)を使い、装置に接続された5センチほどの大きさのセンサーで乳房の表面をなぞって検査します。
 X線では、若い人に多い高濃度乳房は白く写ってがんと見分けにくいのに対して、マイクロ波はがんの形を高精度な3次元画像で示します。X線やエコーなどで診断された乳がん患者約300人で試したところ、全員マイクロ波でもがんを見分けられたといいます。
 マイクロ波マンモグラフィーは今年4月、医療機器としての承認審査を短くする国の「先駆け審査指定制度」に指定されました。また、凸版印刷、第一生命保険、旭化成、みやこキャピタル(京都市)など協力企業から20億円の出資を受けたということです。
 マイクロ波は乳房の主な成分である脂肪を通り抜けますが、筋肉は通り抜けないため乳房以外ではがんの検査に使えません。木村教授は、「乳房の中で、がんは鏡のようにマイクロ波を跳ね返す。女性の乳がん検査には理想的な方法。一人でも多くの人に装置を使ってもらって効果を確かめ、乳がんの早期発見に役立てたい」と話しています。
 マイクロ波を使う乳がん検査機器は、静岡大や関西大、広島大の研究チームなども開発を進めています。

 2019年9月14日(土)

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