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■地球温暖化の進行、従来想定より急速 フランスの新気候モデルで明らかに [健康ダイジェスト]

 フランスの主要科学機関が新たに作成した2つの気候モデルにより、主に化石燃料の燃焼で大気中に排出された温室効果ガスによる地球表面温度の上昇が、これまで考えられていたより急速に進んでいるとの計算結果が示されました。
 両モデルはピエール・シモン・ラプラス研究所気候モデルセンターとフランス国立気象研究センターがそれぞれ作成したもので、パリで17日に発表されました。
 両モデルによると、炭素排出が現在の水準で続いた場合、産業革命以前の水準と比べた平均気温の上昇幅は2100年までに7・0度に達する可能性があります。この値は気候変動に関する政府間パネルが2014年に公表し、これまで指標とされてきた第5次評価報告書での同条件の予測よりも2度高くなっています。
 政府間パネルが2021年に発表する次回の主要報告は、「第6期結合モデル相互比較プロジェクト」と総称される30余りのモデルに基づき作成される予定で、今回発表された2つのモデルもここに含まれます。
 地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」は、産業革命以前からの気温上昇を2度よりも「十分低く」抑え、可能であれば1・5度以下にするとの目標を定めたものの、新たな計算結果から科学者らは、目標達成は楽観的に見ても困難だとしています。
 ピエール・シモン・ラプラス研究所気候モデルセンターのオリビエ・ブシェール所長は、「これまで気温上昇幅を2度以下に抑える目標の達成が可能とされてきたシナリオでは不十分であることが、2つのモデルで示された」と述べました。
 一連の改善点には、スーパーコンピューターの能力が向上したことや、気候システム、自然由来および人工の微粒子、温暖化に伴う雲の変化がより正確に表現されるようになったことなどがあります。
 ブシェール所長もモデルが改善されたと指摘。新モデルについて「より精密で、現在の気候の傾向をより正確に再現している」と述べました。
 今後、炭素排出の対策を取ったとしてもそれが十分でない場合は気温の上昇は止まらず、最高気温がパリで40度を超えたこの夏の熱波や2万人近くが亡くなった2003年の熱波のような厳しい暑さが、2050年の夏には当たり前になると、モデルを作成した研究者は指摘しています。

 2019年9月19日(木)

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