SSブログ

■植え込み型の補助人工心臓で不具合 患者1人死亡で自主回収 [健康ダイジェスト]

 重い心不全患者らの心臓の働きを助ける植え込み型補助人工心臓「エバハート」を製造販売する長野県諏訪市のサンメディカル技術研究所は9月30日、血液ポンプの一部に不具合があり患者1人が死亡した事例があったとして、2017年5月までに出荷し利用中の旧型23台を自主回収すると長野県に報告しました。同社では、対象者の機器を新型の機器と交換する方向で対応したいとしています。
 植え込み型補助人工心臓は血液を循環させる役割があり、血液を送るポンプを体内に取り付けます。エバハートはシンプルな構造の遠心ポンプで、従来品に比べ埋設部が「こぶし大」で重さは約400グラムと小型化。患者への負担の少ない機器として2011年4月から出荷が始まっています。
 同社によると、死亡事例は今年9月10日に発生。構成品の血液ポンプのモーター回転部が経年劣化により変形を起こして外装ケースに接触し、回転障害を起こし停止したことが原因としています。使用期間が耐用年数の6年を下回っており、製品に欠陥があったと判断したといいます。すでに13日から、回収は始まっています。
 対象となる旧型の機器は170台出荷されており、168人の患者に施術されています。このうち現在も使用している患者は22人。同社では主治医に情報を提供ずみで、状況に応じて自主回収した上で新型の機器と交換をしていきたいとしています。
 現在製造販売している新型は変形する可能性のない材料を使用し、同社は「当該現象が発生する可能性はなく、今後も継続的に供給が可能」としています。
 サンメディカル技術研究所は、諏訪地方の地元企業が諏訪発の医療機器として「エヴァハート(旧名称)」を開発するために、1991年に設立。2005年から治験が始まり、2010年暮れに製造販売承認を取得し、翌2011年4月から販売を開始しました。
 しかし、承認の遅れなどで当初予定を大幅に下回り業績が低迷。取引先だった輸送関連機器製造のハイレックスコーポレーション(兵庫県宝塚市)が、新会社として事業を引き継いでいます。

 2019年10月1日(火)

nice!(0)  コメント(0) 
共通テーマ:健康

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。