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■骨を維持するタンパク質の仕組み解明 1日10分の運動で骨に刺激を [健康ダイジェスト]

 歩いたり運動をしたりすることで、骨の健康が維持できることは知られているものの、その仕組みは複雑。国立障害者リハビリテーションセンター、東京都健康長寿医療センター、シンガポール国立大学などの共同研究チームは、骨への衝撃を感知するタンパク質が、骨の増減を制御する細胞に働き掛ける仕組みを初めて解明し、アメリカの科学誌に発表しました。
 研究チームは、「今後、どんな運動をどのぐらい行えば健康寿命を延ばせる適度な運動になるかを調べる手掛かりになる。1日に10分程度の歩行や運動で骨を刺激すれば骨粗鬆(そしょう)症を防ぐなど健康維持に役立つ可能性がある」としています。
 研究では、すでに見付かっていた「力を感じるタンパク質」が骨の維持にどう働くかをマウスの実験で調べました。すると、このタンパク質は、骨に衝撃が加わらない時は働かない一方で、衝撃を感じると骨細胞の機能を調節し、骨を破壊していく作用を抑えることがわかりました。
 この抑制には、体にただ負荷を与えるだけでなく、骨に衝撃が加わって骨の中の液体(間質液)が動き、細胞を物理的に刺激することが大切なことも判明。実際にこのタンパク質が骨細胞で働かないマウスをつくって調べたところ、運動していないマウスと同じように骨量が減る現象が起きて、タンパク質の関与が確認されたといいます。
 この作用を応用すれば将来、障害などで運動できない人が実際には運動せずに、細胞に刺激だけを与えて間質液の動きを促進することで、骨の衰えを防ぐような「疑似運動療法」も開発できるかもしれないとしています。

 2019年11月5日(火)

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