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■血液1滴でアルツハイマー病を早期診断 名古屋市立大などが開発 [健康ダイジェスト]

 認知症の7割を占めるとされるアルツハイマー病を血液1滴で診断できる可能性のあるマーカーを、名古屋市立大などの研究チームが発見しました。アルツハイマー病の前段階の軽度認知障害の診断も可能になるといいます。研究結果は10月に、アメリカのアルツハイマー病の専門誌に掲載されました。
 アルツハイマー病は、発症の20年以上前から「アミロイドベータ」と呼ばれるタンパク質が脳に蓄積することがわかっています。研究チームは、2016年にアルツハイマー病の研究を行う中で、細胞にアミロイドベータを投与すると、タンパク質の一種である「フロチリン」の分泌が低下することに気付きました。そこで、フロチリンをアルツハイマー病の診断マーカーに使えないかと考えました。
 研究チームは、画像診断でアルツハイマー病と診断された人15人と、診断されなかった人15人の血液を分析。その結果、診断された人では、診断されなかった人と比べ、フロチリン濃度が低下していました。軽度認知障害でも同様の結果でした。
 現在、アルツハイマー病を早期に発見する方法には、髄液検査や、陽電子放射断層撮影画像を用いる方法があるものの、髄液検査は患者の体への負担が大きく、陽電子放射断層撮影画像を用いる診断も機器と試薬が高価で実施できる施設も限られています。血液マーカーを使った研究は他にもありますが、フロチリンに着目したのは初めてで、「簡便で費用も安価」といいます。
 研究を統括する名古屋市立大大学院医学研究科の道川誠教授(神経生化学)は、「今後さらに多くの人数で調べる必要がある。治療薬がアメリカで開発されており、早期発見の必要性がこれまで以上に高まっている。製品化を進めており、2、3年以内には実用化したい」と話しています。

 2019年11月7日(木)

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