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■アルツハイマー病の新薬候補、認知機能の低下2割抑える アメリカ製薬会社が報告 [健康ダイジェスト]

 アメリカの製薬会社バイオジェンは5日、2020年初めにアメリカで承認申請すると発表していたアルツハイマー病治療薬「アデュカヌマブ」について、投与した患者の認知機能の低下スピードが2割ほど遅くなったとする臨床試験(治験)のデータを学会で発表しました。
 この薬は、エーザイと共同開発しています。アメリカ当局がこの効果を認めれば、アルツハイマー病の進行を抑える世界で初めての薬となります。
 アメリカのカリフォルニア州サンディエゴで開かれていた国際学会「アルツハイマー病臨床試験会議」で、早期のアルツハイマー病の患者らを対象にした治験の詳しい結果を報告しました。薬を使わなかった約550人に比べ、使った約550人では1年半後、認知機能の低下を22%抑えられました。
 5日のアメリカ株式市場ではバイオジェンの株価が前日比で一時7%高となりました。6日の東京株式市場でも、エーザイ株が一時8%上がりました。
 アデュカヌマブは、脳内のタンパク質「アミロイドベータ」を標的とします。この薬を巡っては、アメリカでの治験を監督している第三者機関「独立データモニタリング委員会」が3月、有効性を証明するのは難しいとの判断を下したのをを受けて、バイオジェンとエーザイは治験をいったん中止しました。
 この時の判断に使われた治験データは、全体の中から無作為に抽出したものでした。バイオジェンが治験に参加したすべての患者のデータを解析し直したところ、有効性が確認できたとして、10月に一転してアメリカ食品医薬品局に承認申請すると発表しました。
 アルツハイマー病は認知症の一種で、世界の2050年の認知症患者は2018年の3倍の1億5200万人に増えると予測されています。
 現在、世界のアルツハイマー病薬はエーザイの「アリセプト」など4種類あるものの、いずれも一時的な改善の効果しかありません。アメリカ製薬大手ファイザーなどが開発に取り組んだものの、いずれも中止され、アデュカヌマブのように進行を抑えたり止めたりする薬はありません。

 2019年12月10日(火)

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