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■新型コロナウイルス、京都産業大で9人感染確認 クラスター発生か [健康ダイジェスト]

 京都市北区の京都産業大学の学生計9人の新型コロナウイルス感染が30日までに確認され、京都府はクラスター(小規模な感染集団)が発生した疑いがあるとして、濃厚接触者約50人の調査に乗り出しました。一部の学生が卒業旅行でヨーロッパに滞在した後、ゼミの懇親会などで感染が広がった可能性があります。
 これまで明らかになった医療機関や福祉施設、ライブハウスなどに加え、海外から帰国した若者を起点とした集団感染のリスクが浮かび上がりました。
 「京都は大学の街で、若者が感染を拡大する可能性がある。厳しい局面になった」。京都府の西脇隆俊知事は30日午前、緊急記者会見で話しました。府内の大学に対し、学生や教職員の海外渡航の状況を把握するよう要請したといいます。
 京都府や京都市、京産大によると、感染がわかった学生9人のうち3人は、政府の渡航自粛要請の前の3月2~13日にイギリスやスペインなどヨーロッパ5カ国を卒業旅行で訪れていました。
 このうち4年生の男子学生1人は帰国後、21日のゼミの懇親会などに参加。高速バスで愛媛県内の自宅に帰り、23日に発熱と下痢の症状が出たため医療機関を受診したところ、26日に感染が判明しました。このゼミの懇親会は卒業祝いとして開かれ、学生ら約30人が参加。うち5人の陽性が、30日までに確認されました。
 卒業旅行でヨーロッパを訪れた別の男子学生は、28日に石川県内で感染が確認され、交流のあった女子学生にも、せきや頭痛など風邪の症状が出現。同日に濃厚接触者として京都府内の医療機関を受診し、陽性がわかったといいます。この学生2人は、味覚や嗅覚の異常も訴えていました。
 京都府や京都市が危機感を強めるのは、ヨーロッパから帰国して感染が判明するまで約2週間が経過しており、その間に学生が不特定多数の人と交流していたからです。ゼミの懇親会以外にも、別のゼミの懇親会やサークルの集まりに顔を出しており、京都市は参加者ら48人について自宅待機を指示しました。市外の自治体とも連携して、健康観察を続けます。
 感染症に詳しい鹿児島大学大学院の西順一郎教授は、「改めて海外渡航者の感染リスクが浮き彫りになった。卒業旅行のシーズンだったこともあり、大学は学生らの渡航歴についてアンケートなどでくまなく把握した上、2週間は自宅で待機させるなど、一人ひとりに直接指導することが求められる」と話し、「若者の間で、飲み会などで感染が広がる可能性は大きい。それぞれが自覚を持って、むやみに接触者を増やさない意識が欠かせない」と指摘しています。
 京産大は、4月6日に予定していた授業開始を5月11日に延期します。

 2020年3月30日(月)

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