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■新型コロナウイルス、3月に入ったヨーロッパ系統の感染が水面下で継続  6月中旬以降に再び顕在化 [健康ダイジェスト]

 国内で感染拡大が続く新型コロナウイルス感染症は、5月にいったん収束したと思われたウイルスによる感染が水面下で継続していて、6月中旬以降、再び顕在化したとみられることが、国立感染症研究所が行ったウイルスの遺伝子の詳細な解析の結果、明らかになりました。
 国立感染症研究所は、移動の自粛が緩和された後、見えないまま続いていた感染が、全国に広がった可能性があるとしています。
 国立感染症研究所は、国内の感染者3618人から検出されたウイルスの遺伝子を詳しく解析して、どう広がったのか分析した結果を発表しました。
 それによりますと、今年3月中旬以降、国内に広がったウイルスは、中国の湖北省武漢市からヨーロッパを経て入ってきた「ヨーロッパ系統」と呼ばれるタイプのもので、5月には、このウイルスによる感染はいったん収束に向かいました。
 ところが、6月中旬以降になると、各地でクラスター(感染者の集団)が発生し、ウイルスを解析すると、いったんは見られなくなった「ヨーロッパ系統」のウイルスの遺伝子の一部が変異したものだったとわかったということです。病原性が強くなったり、弱くなったりする変異は、確認されていないとしています。
 国立感染症研究所では、無症状か軽症の感染者による感染が水面下で続いており、6月中旬以降は、同じ系統のウイルスによる感染が再び顕在化し、移動の自粛が緩和された後、東京都だけでは収まらず、出張など人の動きによって全国に広がった可能性があるとしています。
 国立感染症研究所の黒田誠・病原体ゲノム解析研究センター長は、「起点となるウイルス株は、3月に国内に持ち込まれたヨーロッパ系統のウイルス株につながっているとみられる」と指摘しています。
 国内の新型コロナウイルス感染症を巡っては、1~2月に入った中国の武漢市由来のウイルス株は終息し、3月に海外からの帰国者らが持ち込む形で国内に流入したヨーロッパ系統のウイルス株が流行を起こしたことが、病原体ゲノム解析研究センターの研究ですでに判明しています。

 2020年8月7日(金)

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