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■新型コロナウイルス、飲食店のカウンター席や職場の喫煙所でも感染拡大 クラスター分析から指摘 [健康ダイジェスト]

 飲食店では対面で座らないカウンター席でも、隣の人との距離が近いと新型コロナウイルスの感染が広がることがあるとの見解を、国立感染症研究所がまとめました。食事中以外はマスクを着用し、できるだけ周囲との距離を確保することが重要と指摘しています。
 感染症研究所は対策が不徹底だった6月ごろの事例を中心に、飲酒が主目的ではないレストランや定食屋などのクラスター(感染者の集団)を分析しました。
 カウンター席のある飲食店の事例では、発症者の隣にいた客や接客した店員が陽性となりました。隣の人と腕が当たるほど近く、知らない人とも気軽に会話する雰囲気だったといいます。カウンター越しに2メートルほど離れた場所で調理していた店員は、感染していませんでした。
 店の広さは約20平方メートルで、大きな換気扇が部屋全体を換気していました。カウンター席についたてや透明シートなどはなく、客も店員もマスクを無着用。感染者が出たのはカウンター席だけで、テーブル席の利用客には感染者はいませんでした。
 10人以上の感染者が出た高齢者施設の事例では、食事中にテーブル席で対面せず、斜め向かいに座る工夫が有効であることも確認されました。4人用のテーブル席を2人で使い、対角線上に180センチほどの距離を確保したところ、感染者と同じテーブル席で食事したことで感染したと考えられる事例は発生していなかったといいます。
 感染症研究所は飲食店などでのクラスターには、「発症者に手を伸ばせば届く程度の近い距離に人がいた」との共通点があったと分析。距離をできるだけ確保し、食事中以外はマスク着用を徹底するなどの感染対策を提言しています。
 飲食時の飛まつ飛散を巡っては、理化学研究所もスーパーコンピューター「富岳」によるシミュレーションで、話をする人の正面よりも隣に座る人のほうが、約5倍の飛まつを浴びるとの研究成果を明らかにしています。
 一方、新型コロナウイルスのクラスターの事例を分析した自治体から、たばこを吸うためにマスクを外す職場の喫煙所で感染が広がった可能性などが指摘されたことから、政府は、こうした感染リスクの高い場面や行動などについて注意を呼び掛けることにしています。
 新型コロナウイルスへの感染対策を巡り、政府は先週、専門家とともに、クラスターが発生した事例を詳細に分析した自治体からヒアリングを行いました。
 その結果、職場でのクラスターを調査した複数の自治体から、たばこを吸うためにマスクを外す喫煙所で感染が広がった可能性が高いという指摘が出されました。
 また、複数の従業員が感染した飲食店に滞在した140人余りの客を対象にPCR検査を行った結果、全員が陰性だった事例を基に、マスクの着用などの防止策を徹底していれば、従業員からの感染リスクが低いとみられることが報告されました。
 西村康稔経済再生担当大臣は、「感染のリスクの高い場面や行動のほか、リスクを下げる行動を専門家に整理してもらった上で、政府としてできるだけわかりやすく国民に説明をしたい」と話しています。

 2020年10月18日(日)

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