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■20歳代と40歳代の女性の自殺者、昨年比の2倍以上に 子供の自殺も大幅に増加 [健康ダイジェスト]

 10月に自殺した人について厚生労働省は年代別の情報を24日公表し、女性の20歳代と4
0歳代が昨年の同じ時期より2倍以上に増えていることが、明らかになりました。
 厚労省は、「新型コロナウイルスの影響が長期化する中で、仕事や育児などの悩みが深刻化している可能性があり、1人で悩みを抱え込まずに相談してほしい」と呼び掛けています。
 厚労省によりますと、10月に自殺した人は全国で2158人で、昨年の同じ時期より619人、率にして40・2%増加し、今年7月以降は昨年と比べて4カ月連続で増えています。
 男女別でみると、男性が昨年よりも21・7%増えて1306人、女性が82・8%増えて852人となっています。
 女性を年代別でみると、10月に自殺した20歳代の女性は105人、40歳代の女性は142人を数え、昨年の同じ時期と比べていずれも2倍以上に増えています。また、30歳代の女性は112人、50歳代の女性は133人などとなっていて、ほかの年代でも大幅に増えています。
 厚生労働省は、「新型コロナウイルスの影響が長期化する中、仕事やドメスティック・バイオレンス(DV)、育児や介護の悩みなどが深刻化していることが背景にある可能性がある。また芸能人の自殺を伝える報道の影響を受けている恐れもある。1人で悩みを抱え込まずに身近な人や支援機関、自治体の窓口に相談してほしい」と呼び掛けています。
 厚労省は、相談窓口を検索できるサイトも設けています。URLは「http://shienjoho.go.jp/」で、電話のほか、メールやSNS、ファックスなどでも相談を受け付けているということです。
 一方、一部の窓口では相談の急増で電話を受けられなかったり、メールやSNのメッセージにすぐに返信できなかったりするケースも出ています。
 このため、厚労省は「何度か連絡してもつながらない場合は、ほかの窓口にも連絡を続けるなどして相談先を何とか見付けてほしい」としています。
 一方、自殺する人が急増する中、子供の自殺も深刻になっており、昨年や一昨年を大幅に上回るペースで増えています。
 専門家は、「新型コロナウイルスの感染拡大による生活の変化が影響しているとみられる。子供の気持ちをしっかりと聞く必要がある」と指摘しています。
 厚生労働省が発表した統計によりますと、小中学生と高校生の自殺者は、今年4月から10月までで246人と、昨年の同じ時期より58人、一昨年の同じ時期よりも42人多くなり、深刻になっています。
 こうした中、各地の医療機関などには、子供の受診や相談が増えているところがあるほか、学校での面談などに力を入れている地域もあります。
 しかし、実際に面談をした教諭などからは「子供の心をくみ取るのは難しい」といった声も出ており、自殺のリスクのある子供をどう見付けていくのかが課題となっています。
 元高校教諭で、カウンセリング心理学が専門の関西外国語大学の新井肇教授は、「増加の背景には新型コロナで社会不安が高まり、生活が変化したことがあるのではないか。子供の変化を見付けたら、心配だと伝えた上で、どんな気持ちでいるのかしっかり聞く必要がある」と話しています。

 2020年11月25日(水)

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