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■用語 急性音響性難聴 [用語(き)]

[耳]極めて大きな音により急性に引き起こされる音響性聴力障害
 急性音響性難聴とは、極めて大きな音を急に聞くことで引き起こされる聴力障害。音響外傷と呼ばれることもあります。
 音量の大きな音楽を演奏するロックバンドのライブコンサートやショー、イベントなどの数時間の観覧、ヘッドホンやイヤホンを介した大音量での長時間の音楽鑑賞が原因となって、若い人に症状が起こることもあり、ロック難聴やヘッドホン難聴と呼ばれることもあります。
 また、祝賀用の爆竹の破裂音、花火の破裂音、ピストルの発砲音を繰り返し聞く、大音量の爆発音を何度も聞く、工場の機械の瞬間的に生じた大きな作動音を聞くことでも、急性音響性難聴の症状が起こります。 
 音は空気の振動によって、外耳道から鼓膜を介して中耳へと伝わります。中耳にある骨が振動すると内耳へと情報が伝わり、内耳の中の蝸牛(かぎゅう)にあるリンパ液が振動を受けます。この振動を有毛細胞と呼ばれる感覚細胞が感知することで、脳へと音の情報が伝わります。
 急性音響性難聴は、一定レベルを超える大音量にさらされることにより、音を感知する有毛細胞が障害を受けることで発症します。
 症状は、音が聞こえにくくなる難聴、耳鳴り、耳が詰まったり、こもったりする感じが生じる耳閉感、耳の痛みです。めまいや吐き気を伴うこともあります。
 音が聞こえにくくなる難聴の場合、音全般が聞こえにくくなったり、低音だけ聞こえが悪くなったりなど症状はさまざまです。
 症状は一時的に起こり、自然に回復する場合もあります。また、音の発生源に近いほうの耳だけに、症状が起こることもあります。
 軽度のものであれば音から離れることで症状が改善しますが、重篤な場合には難聴や耳鳴りが永続化してしまうこともあります。
 大音量にさらされた後、難聴、耳鳴りなどの症状が続く場合は、早めに耳鼻咽喉(いんこう)科を受診してください。
[耳]急性音響性難聴の検査と診断と治療
 耳鼻咽喉科の医師による診断では、大きな音にさらされたという情報が有益になります。
 検査としては、まずは耳の中をのぞくことができる耳鏡を使って、鼓膜に穴が開く鼓膜穿孔(せんこう)がないかを確かめます。次に、耳の聞こえが低下していることを確認するために、純音聴力検査を行います。さまざまな振動数の音がどれくらい聞こえているかを調べる検査で、左右それぞれの耳で行います。状況によっては、めまいに関する検査をすることもあります。
 耳鼻咽喉科の医師による治療では、耳の神経の修復を助けるホルモン剤、ビタミン剤、循環改善剤などを用いることがあります。状況によっては、ステロイド剤を使うこともあります。
 難聴の程度が軽く、早期に治療を始めた場合には、回復する可能性があります。
 難聴の症状が固定すると、症状を完全に回復させることが難しい場合もあるため、音を聞く際には適度に休憩をとるなど予防策を講じることが大切です。
 イヤホンで音楽を聞く際には、音量を大きくしすぎず、長時間にわたって聞かないようにします。また、ライブコンサートなどの観覧に際しては、会場の音が強いと感じるようであればその場から離れたり、耳栓を使用したりするなど耳を保護する対策を講じることが重要です。
 耳の神経は疲れやストレスの影響を受けるため、心身の安静を保つことも必要です。規則正しい生活を送り、ストレスをため込まないことが大切。




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