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■ワクチン2回接種した日本人の9割、変異型ウイルス感染も防ぐ中和抗体獲得 横浜市立大が分析 [健康ダイジェスト]

 新型コロナウイルスワクチンを2回接種した日本人の約9割が、従来型ウイルスに加え、変異型ウイルスの感染も防ぐ可能性がある中和抗体を獲得したとする分析結果を、横浜市立大学の研究チームが12日、発表しました。
 新型コロナウイルスは次々と変異を繰り返し、ワクチンが効きにくくなる可能性が指摘されている変異ウイルスも出てきている中、現在のワクチンの接種を進める重要性を示しています。
 研究では、今年3~4月にアメリカのファイザー製ワクチンの接種を受けた同大付属病院の医師や看護師ら105人(24~62歳)から、ワクチン接種前後の血液を提供してもらいました。
 2回目のワクチン接種から1週間後の血液に含まれる中和抗体の効果を調べたところ、従来型(ヨーロッパ型)ウイルスに対しては接種者の99%で十分な感染防止効果を持つ可能性を確認できました。
 変異型ウイルスに対しては、国内で流行するイギリス型ウイルスには接種者の94%、南アフリカ型ウイルスは90%、ブラジル型ウイルスは94%、インド型ウイルスは97%、カリフォルニア型ウイルスは97%、ニューヨーク型ウイルスは98%、東京都などで見付かったE484Kという変異のある由来不明ウイルスは97%と、高い感染防止効果が期待できる量の中和抗体が確認されたということです。
 一方で、1回目の接種後2週間の時点で感染防止効果が確認できたのは、従来型ウイルスに対しては57%で、イギリス型ウイルスは18%、南アフリカ型ウイルスは21%、ブラジル型ウイルスは16%、インド型ウイルスは37%、カリフォルニア型ウイルスは39%、ニューヨーク型ウイルスは55%、由来不明ウイルスは34%の人にとどまったということです。
 研究チームのメンバーで横浜市立大学医学部の山中竹春教授(臨床統計学)は、「ワクチンは2回接種すれば現在出てきている変異ウイルスに対しても中和抗体による免疫を期待できる結果となった。ただ、全員に中和抗体ができるわけではなく、個人差もある。今後さらに対象者を広げてデータを蓄積していきたい」と話しています。
 研究チームは今後、ワクチンの効果の持続期間や、他のワクチンの効果などについても研究を続ける方針。
 東京慈恵会医科大の浦島充佳(みつよし)教授(予防医学)は、「現在のワクチンが変異型に対しても有効である可能性を示しており、接種を推進する理由になる。ただ、ワクチン効果の持続期間は不明で、更なる変異によって効果が低下する可能性もあり、注意深く監視していく必要がある」と話しています。

 2021年5月15日(土)




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