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■アメリカ当局、5~11歳向けファイザー製ワクチンを初承認 3分の1の量を2回投与 [健康ダイジェスト]

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は29日、アメリカの製薬大手ファイザーとドイツのバイオ医薬品企業ビオンテックの5~11歳向けの新型コロナウイルスワクチンについて、緊急使用を承認したと発表しました。同年齢への承認は、欧米主要国で初めて。11月上旬にも接種が始まる見通しで、子供の幅広い免疫獲得につながるとの期待が高まっています。
 これまで12歳以上を対象にしていたファイザー製ワクチンの緊急使用許可を、接種による利益がリスクを上回ると判断して、5歳以上に引き下げました。アメリカ疾病対策センター(CDC)が11月2~3日に予定する諮問委員会を踏まえて正式に勧告すれば、接種が始まります。
 約2250人の5~11歳を対象に実施した臨床試験(治験)では、感染に対する予防効果が90・7%でした。12歳以上の投与量の3分の1に当たる10マイクロ(マイクロは100万分の1)グラムを、3週間空けて2回接種します。主な副反応は注射部位の痛みや、けん怠感、頭痛などで、安全上の深刻な問題は確認されていません。
 FDAは、若年男性の間で懸念されている心筋炎の副反応についても検証し、治験で心筋炎が確認されていないことに加え、ほかの年齢層の症例からもごくまれであると判断しました。
 新たに対象となる5~11歳の人口は2800万人で、アメリカ全体の9%を占めます。ジョー・バイデン政権の計画では、2万5000カ所の小児科のほか、薬局、学校、地域の医療センターなどで接種可能となります。投与しやすいように小さめの針や、子供向け用量に合わせたワクチン供給を進めます。公立・私立学校に通う全生徒に接種を義務付けた西部カリフォルニア州では、開始後すぐに4000カ所で120万回分を接種できるよう準備しています。
 子供の感染は深刻となっていました。CDCがまとめたデータによると、5~11歳の感染者数はこれまでに190万人を超え、アメリカ全体の4%超を占めました。大人へのワクチン接種が広がる中で子供の感染率は高まり、10月上旬の1週間では11%にまで上昇。入院者数は8300人で、うち3分の1が集中治療室(ICU)に入っています。
 子供向けワクチンを巡っては、アメリカのバイオ製薬モデルナも、6~11歳向けで有効性が確認できたと発表しています。もっともアメリカメディアは、若年男性の間で心筋炎の副反応の懸念が出ていることを受けて、12~17歳向けの承認が見送られていると報じています。モデルナ製は、アメリカで18歳以上を対象に緊急使用が承認されています。
 一方、ファイザーは、日本でも5~11歳の子供に接種できるよう、承認申請に向けた協議を日本政府と進めています。

 2021年10月31日(日)




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